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ASM(Apple School Manager)って?使い方や登録方法を徹底解説!

学校や教育機関では、GIGAスクール構想の実現に向けた1人1台タブレット端末の配布が進んでおり、ますます教育現場でのタブレットの利活用が増えています。そんな中、iPhone・iPad・MacといったiOSデバイスの利活用を検討しているのであれば、Apple社の提供する教育機関プログラム「ASM(Apple School Manager)」について、しっかりとチェックしておくことをオススメします。
そこで今回は、ASM(Apple School Manager)の特徴や機能、使い方から登録方法まで詳しく解説していきます。iOSデバイスの利活用を検討する学校・教育機関の方はぜひこの記事をご活用ください!
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ASM(Apple School Manager)とは
ASM(Apple School Manager)とは、Appleが提供するiPadやMacといったiOSデバイスを導入するための管理・運用をサポートするwebベースの教育機関向けプログラムです。
ASMを利用すると、iPhone・iPad・Mac・Apple TVなどの、学校や教育機関で利用する端末を登録・管理ができます。そのほか、端末利用に必要な学校・教育機関用「Managed Apple ID」の一括作成や「Shared iPad」などの機能が搭載されており、端末の台数が少ない場合であっても、教員や生徒同士でiPhoneやiPadをシェアして運用することができます。
またこれら機能は、ASMとMDM(モバイルデバイス管理)を連携することで使用することができ、iPadやMacのデバイス登録・設定に加え、授業で使用するアプリをデバイスに配布することができます。
※MDMとは、タブレットやスマートフォンなどのモバイルデバイスを一元管理できるサービスです。MDMとの併用でどのようなことが実現するのかについては、後半で詳しく解説します!
ASM(Apple School Manager)の機能
学校・教育機関向けのASM(Apple School Manager)では、デバイスの自動構成や、アプリやコンテンツの購入といったことが可能となります。他にも多数の機能が搭載されていますが、ここから先は事前に知っておきたい3つの機能について詳しく解説していきます。
Managed Apple ID
Managed Apple IDは、メールアドレスが不要で取得できる学校・教育機関向けの新たなApple IDです。本来、Apple IDを取得するには、メールアドレスが必要となりますが、 Managed Apple IDは、メールアドレスを必要とせずに、教員・生徒へApple IDの作成が可能となります。
Managed Apple IDは、教員の担当するクラスに必要な端末やアプリ、セキュリティの管理、運用などを手助けしてくれるため、圧倒的なデバイス配備の効率化を実現できます。
一方、生徒はManaged Apple IDの利用により、限定されたiCloudやiTunes Uへのアクセスが可能となります。
クラスルーム アプリケーション
クラスルーム アプリケーションは、教員が授業を行うにあたり、iPadの画面を生徒と共有したり、生徒のデバイスを管理できるiPad専用のアプリです。
教員は、クラスルーム アプリケーションを利用して、生徒のiPad上で特定のアプリケーションやwebサイトを表示できるのはもちろん、生徒の端末をミュートしたり、遠隔で操作することもできます。さらに、作業中の端末を、Apple TVを使用してモニターやTV、プロジェクターに映してクラス全体で共有することが可能です。
共有iPad(Shared iPad)
共有iPad(Shared iPad)は、端末自体は複数の生徒で共有しても、パーソナルな学習体験を生徒一人ひとりに提供したいといったコンセプトから生み出された機能です。
生徒が使用する際は、iPadのロック画面上に表示される顔写真をタップし、パスワードまたは、4桁のPIN(暗証番号)を入力すると、自分専用のアカウントにログインすることが可能となります。
共有iPad(Shared iPad)の画面設定機能については、以下の動画でわかりやすくご紹介しています! https://www.youtube.com/embed/81Evq_Hz7tw
ASM(Apple School Manager)の登録方法
つぎに、ASM(Apple School Manager)プログラムへ登録するには、どのような手順を踏むとよいのでしょうか。具体的な登録方法についてみていきましょう。
ASMを利用するには、まずはじめに学校・教育機関の登録が必要となります。初めての方は、Apple社の公式サイトにて、これからご紹介するプログラム要件の確認を行った上でアカウント申請・登録を行ってください。
登録前にプログラム要件の確認
ASMでは、登録を行う上でプログラム要件が設けられています。まずは、登録前に以下の情報が揃っているか確認しておくことをおススメします。
サポートされているブラウザ
- Safari(iOS 12以降、iPadOS 13.1のiPad)
- Safari 12以降(macOS)
- Google Chrome 35.0以降
- Microsoft Edge(Windows)
初期アカウント
管理者アカウントとして、役割やグループの名前ではなく、個人の名前を使用したアカウント設定が必要。以下の情報は必須
- 組織を代表して登録を行う方(個人)の氏名
- 勤務先メールアドレス
- 勤務先電話番号
- 担当/役職名
初期管理者アカウントのメールアドレスの要件
初期管理者アカウントのメールアドレスは、以下の要件を満たすことが必要
- その他のAppleサービスまたはwebサイトのApple IDとして使用されていないこと
- App StoreまたはiCloudアカウントに関連付けられていない
- パブリックメールのプロバイダーから取得したものは使用できる
- 他のApple School Manager組織が確認済であるドメインからの登録は不可
※今回新たに作成する管理対象Apple IDを、ASM以外で使用することは避けること
確認用連絡先
登録者本人以外の組織の法定代理人として、確認用連絡先の登録が必要(組織の代表者であり、ASM利用契約を結ぶ権限を持つ方)
- 氏名
- 勤務先メールアドレス
- 勤務先電話番号
- 担当/役職名
組織の詳細情報
- 国または地域
- 組織の正式名称
- アドレス情報、市区町村、郵便番号
- 電話番号
- WebサイトURL
- 組織の種類(幼稚園/小中高校または高等教育)
- タイムゾーンと言語
アカウントの作成、登録手順
ASMのプログラム要件の確認が終えたら、次はいよいよアカウントの作成・登録です。以下の手順に沿って進めるとASMに登録することができます。
内容 | |
STEP1 | まずは公式webサイトへアクセスし、 「今すぐ登録」をクリック ≫Apple公式webサイト |
STEP2 | 所属する組織の詳細情報を入力 (※プログラム要件【組織の詳細情報】欄に記載) ・「姓」「名」には、組織を代表して登録を行う個人名を入力 ・勤務先メールアドレスは、グループアドレスでも登録可能 (ただし、App StoreやiCloudのアカウントに紐づいておらず、 他のAppleサービスやWebサイトのApple IDとして使用されてないもの) |
STEP3 | 以下「今すぐ登録」をクリックの情報を入力し、確認する
【詳細 欄】 |
STEP4 | 入力した内容を確認した上で「送信」をクリック ※最大5営業日までに【確認用連絡先】宛てに電話での連絡が入る |
STEP5 | Apple School Managerから以下の件名のメールが届くので確認 件名:【登録の審査中です】 |
なお、STEP4で記載のように、電話での連絡が入ります。電話では登録者と所属組織に関する情報の確認を求められますので、あらかじめ念頭に置くようにしましょう。もし電話を受けられなかった場合は、すぐに電話をかけ直すといったことも円滑な登録プロセスのために必要です。
登録内容の確認、管理者アクセスの許可
ASMの登録が完了したら、その後、登録内容の確認と管理者アクセスの許可が必要となります。確認用連絡先の方は、以下の手順を踏むとタスクを完了できます。
内容 | |
STEP1 | Apple School Managerから 以下の件名が記載されたメールが届くので、開く 件名:【所属組織をご確認いただきありがとうございます】 |
STEP2 | ・メッセージを確認し、以下のいずれかを実行 「担当者の方の名前を確認」をクリックし、 Apple School Managerの管理者に設定する (最初にApple School Managerに登録した人の名前) ・もし別の管理者を指名したい場合は 「他の方を選択」をクリック後、 担当者の方の情報を入力し「送信」をクリック |
STEP3 | 確認用連絡先の登録者は 【Apple School Managerの利用規約に同意する責任を負う】内容を 確認し、チェックボックスをオンにする ここまで完了すると、Apple School Managerから 「登録完了」のメールが届く |
なお、ASM(Apple School Manager)の登録手順については、Apple公式サイトで詳しく記載していますので、そちらをご確認ください。
ASM(Apple School Manager)とMDMでICT教育を円滑に

ここまでは、学校・教育機関向けのASM(Apple School Manager)の特徴や機能、登録手順についてお伝えしてきました。
冒頭でもお伝えしたとおり、ASM自体は無料で利用できますがiPadやMacのデバイス登録および設定、アプリをデバイスに配布するといった機能を活用するには、やはりMDM(モバイルデバイス管理)との連携が必須です。
具体的には、ASMとMDMソリューションを連携することで、ユーザー1人ごとに配布されるiPadはもちろん、授業の際にシェアiPadでもデバイス設定を自動化することが可能です。
また、学校やクラスで決めた運用ルールに沿って端末の設定・制限を構成し、通信を介して端末やグループ端末に適用することも可能なことに加え、管理者が購入したアプリも各端末に配布することができます。
MDMの機能や製品について詳しく知りたい方は、以下のリンクよりご確認ください。実際の導入事例などもチェックできます!
≫mobiconnectの機能・製品資料・導入事例はコチラ!
まとめ
今回は、「ASM(Apple School Manager)とは?」といった基礎的なところから、機能や使い方、登録方法まで分かりやすく解説していきました。
学校・教育機関では、iPadやMacなどを活用するICT教育において、適切な管理・運用への理解を深めることは必須です。現在、iOSデバイスの利活用を検討する学校・教育機関は、ぜひ今回の記事を参考にASM(Apple School Manager)を使ってみてはいかがでしょうか。
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