2022.01.12

業務効率化

おすすめの電子契約サービス12選を徹底比較!機能や料金、内容を紹介

テレワーク推進に伴って普及した電子契約書サービス。クラウドシステムを用いて署名や提出ができることで注目を浴び、ペーパーレス化に貢献できる要素として導入が進んでいます。しかし、価格や機能もさまざまで、ランキングや比較表を見ても違いが分からない人もいるでしょう。

この記事では、電子契約サービスの概要と導入のメリット・デメリット、おすすめ電子契約サービスを12選ピックアップして紹介します。紙での契約書廃止を検討している担当者必見です。

電子契約とは

電子契約とは、紙の契約書を交わす代わりにWeb上の電子ファイルで契約を締結できるシステムのことです。送付や控えが必要な紙の契約書と比較してコストがかからないうえに、早ければ即日で契約締結が可能なことから注目を集めています。

電子契約の推進で、事務方がテレワークできる働き方に切り替わった企業もあります。本来、契約書は相手と取り交わした用紙を保管・管理しなければなりません。しかし、その手間が電子化によって省略できるようになったため、それまで在宅ではできなかった職種の人々も場所にとらわれない働き方ができるようになったのです。

そもそもの電子契約について詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。電子契約サービスの比較検討とともに合わせて読んでおくことをおすすめします。

▼電子契約についてはこちらの記事もチェック!
電子契約とは?サービス選定のポイントと注意点を完全解説

電子契約サービスのメリット

電子契約サービスのメリットはいくつもありますが、主に次の3点が代表的です。

  • コスト削減

電子データでやり取りするため紙代、印刷代が不要になる。郵送代、輸送代もかからないため総合的にコスト削減につながる。

  • 契約締結までのスピードアップに繋がる

郵送によるタイムラグが発生していた従来の方法と比較し、最短即日で契約締結が可能。スピーディに次のアクションに移行可能。

  • コンプライアンスの強化

紙媒体での保管ではなくなるため、盗難・紛失のデメリットがほぼなくなる。管理者権限を限定すればコンプライアンス強化もできる。

契約書の電子化で管理コストや契約までのスピード感、コンプライアンスの各方面で恩恵を受けられます。導入にかかる料金を心配する声もありますが、総合的に見れば電子契約サービスで得られる紙やインク代の費用よりも安いという結果になるでしょう。

電子契約サービスのデメリット

メリットが多くある一方で、電子契約サービスにはデメリットもあります。

  • 電子契約に対応していない契約もある

定期借地契約、定期建物賃貸借契約に関する契約書、訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引における書面などが電子化不可の契約書。

  • 取引先との調整が必要

取引先にも同様に電子契約サービスの導入を依頼しなければならない。現在も紙の契約書でないと対応できない事業者がある。

特に取引先が紙での契約書でしか契約を結んでいない場合、それに対応できる体制を整える必要があるでしょう。導入コストがかかる話でもあるので、おいそれと依頼できない場合も少なくありません。こちらが柔軟に対応できるような体制を作ることをおすすめします。

電子契約サービスを選ぶポイント

電子契約サービスを選ぶポイントは、事業者によって異なります。ただ、おおむね共通しているポイントとして、以下の3点があります。

  • 費用対効果が合うか

月額料金と送信料が、現在の契約締結までで発生する料金よりも高くないか。赤字になってしまうのであれば別のサービスを検討すべき。

  • 安全性に問題はないか

クラウド管理なのでセキュリティ性能に問題がないか。個人情報の塊を扱うことになるので、セキュリティ性能の高さは最重要確認項目。

  • 自社の目的とサービスが合うか

電子契約書を導入する最大の目的を達成できる機能が搭載されているか。価格だけで選択できない重要なポイントのひとつ。

他にも管理方法やワークフロー機能の有無などがあります。しかし、最低限、上記3点を意識して電子契約サービスを比較・検討するのは絶対条件とも言えます。特に価格だけで決定してしまうのがもっとも危険。維持できる料金体系でかつ必要な機能を有していることが、電子契約サービスを決定する大事なポイントです。

電子契約サービスの比較表

数ある電子契約サービスの中でも特におすすめの10個を比較表にまとめました。基本的な機能を解説しているので、まずはどのサービスが一番自社のニーズに合致しているかをチェックしてみましょう。

サービス名 初期費用
(税込)
月額利用料
(税込)
無料トライアル テンプレート機能 システム連携
GMOサイン 無料 8,800円~ なし(脱印鑑がメイン) Salesforce、kintone、LegalForceなど多数
クラウドサイン 無料 10,000円~ あり slack、kintone、Salesforceなど多数
jinjer sign 50,000円~ 11,000円~ あり 要問合せ
freee サイン(旧:NINJA SIGN by freee) 無料 1,078円~ あり freee会計、freee受発
サインタイム 要問合せ 1,078円~ あり 要問合せ
BtoB プラットフォーム契約書 無料 10,000円~ なし 要問合せ
みんなの電子署名 無料 無料 なし(作成機能はあり) なし
ContractS CLM 要問合せ 要問合せ × あり 要問合せ
ドキュサイン 無料 $10~ あり 要問合せ
WAN-SIGN 無料 従量課金制 あり Tradeshift、Salesforce、POファイナンスなど多数
Adobe Singn 無料 1,160円~ なり Microsoft365、Googleドライブ、Salesforceなど多数
LegalForce 要問合せ 要問合せ 要問合せ あり 要問合せ

※上記の表は2022年7月6日時点の内容です

おすすめの電子契約サービス12選

一覧表で紹介したおすすめ電子契約サービスの詳細を解説します。一覧表だけでは伝わらない特徴を紹介しているので、導入する電子契約ソフトの参考にしてください。

GMOサイン


引用:GMOサイン

初期費用(税抜) 無料
月額利用料(税抜) 8,800円~
無料トライアル
テンプレート機能 なし(脱印鑑がメイン)
システム連携 Salesforce、kintone、LegalForceなど多数

「GMOサイン」は、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供している電子契約サービスです。契約書を作成する機能はないものの、脱印鑑を掲げるだけあって対応できる印鑑が豊富。契約書の内容によって印鑑を使い分けることができます。

電子契約書の保管ができるほか、他のCRMや電子契約書作成ソフトと連携できるのも特徴です。セキュリティ性能の高さも世界レベルなので、安心して導入できます。

▼GMOサインの公式サイトはこちら
GMOサイン(公式サイト)

▼GMOサインについてくわしく知りたい方はこちらの記事もチェック!
GMOサインとは?サービス概要や使い方、料金を徹底解説

「GMOサイン」の特徴
•あらゆる電子印鑑に対応
•CRM、電子契約書作成ソフトとの連携可能
•世界レベルの高いセキュリティ性能

クラウドサイン

引用:クラウドサイン

初期費用(税抜) 無料
月額利用料(税抜) 10,000円~
無料トライアル
テンプレート機能 あり
システム連携 slack、kintone、Salesforceなど多数

「クラウドサイン」は、弁護士ドットコム株式会社が提供している電子契約サービスです。契約書のテンプレートが内蔵されているため、数分で契約書を作成できます。そのまま締結から保管までを一元化できることから、現在の電子契約サービスではトップシェアを誇ります。

日本語のほかにも英語・中国語での契約締結も可能。海外に関連会社や子会社を持つ大企業を中心に選ばれているサービスです。

「クラウドサイン」の特徴
•電子契約書は数分で作成可能
•締結から保管まで一元化
•全プランで英語・中国語に対応

jinjer sign(ジンジャーサイン)


引用:jinjer sign(ジンジャーサイン)

表は横にスクロールします

初期費用(税抜) 50,000円~
月額利用料(税抜) 10,000円~
無料トライアル あり
テンプレート機能 あり
システム連携 要問合せ

「jinjer sign(以下、ジンジャーサイン)」は、jinjer株式会社が提供している電子契約サービスです。捺印稟議から契約締結、送付、進捗確認、フォルダ保管といった契約にかかわる一連の業務をWeb上でスムーズに完結することができます。最短1分で契約書の作成から送付まで済ませることができるため、これまでかかっていた契約業務の手間を大幅に削減することができます。

またジンジャーサインでは、電子契約を導入する上で不安要素の一つとされる“セキュリティ対策“も万全です。タイムスタンプ・2要素認証・通信の暗号化などの機能により、契約書データを安全に管理・保存していくことが可能です。

そのほか手厚いサポート体制により、運用設計から導入、運用までをしっかりサポートしてくれる点もジンジャーサインの魅力です。「電子契約を導入したあと、何から始めたらいいか分からない」といった方や「これから本格的にペーパーレス化を進めたい」といった企業におススメのサービスと言えるでしょう。

▼ジンジャーサインの公式サイトはこちら
ジンジャーサイン

jinjer sign(ジンジャーサイン)の特徴
•契約業務をワンストップで完結できる
•充実したサポート体制を完備
•セキュリティを担保する機能が充実

freee サイン(旧:NINJA SIGN by freee)

引用:freeeサイン

初期費用(税抜) 無料
月額利用料(税抜) 980円~
無料トライアル
テンプレート機能 あり
システム連携 freee会計、freee受発注

「freee サイン」は、freee株式会社のグループ会社である株式会社サイトビジットが運営しているクラウド電子契約サービスです。契約書の作成から締結、管理まで、契約業務にかかわる煩雑なプロセスをこれ1つでクラウド上で済ませることができます。

以前は、「NINJA SIGN by freee」というサービス名で提供していましたが、2022年3月8日より「freeeサイン」へ名称が変更されるとともに、新たなプランとして個人事業主向けの月額980円(税抜)で利用できる「スタータープラン」が提供開始されています!

契約文書のひな型として、弁護士・専門家が監修した35種類もの公式テンプレートが利用でき素早い文書の作成ができるほか、クラウド上で作成できるワークフローの進捗が可視化されることにより、社内承認もスムーズになります。

また電子署名(立会人型)やタイムスタンプを搭載していることで、契約を交わす相手がアカウント登録をしていなくても契約を締結できる点も「freee サイン」の大きな特長と言えるでしょう。

なお、freeeサインについてはこちらの記事でも詳しく解説しています!
>>「NINJA SIGN」が「freeeサイン」へ!個人事業主プランの詳細や機能、最新情報を解説!

▼freeeサインの公式サイトはこちら
使いやすさNo.1の電子契約サービス「freeeサイン」

「freee サイン(旧:NINJA SIGN by freee)の特徴
•テンプレート登録により、文書をすばやく作成できる
•ワークフロー可視化で動きが見やすい
•電子署名(立会人型)を利用することで、相手が「freee サイン(旧:NINJA SIGN by freee」を使っていなくても署名可能

SignTime(サインタイム)

引用:SignTime(サインタイム)

表は横にスクロールします

初期費用(税抜) 要問合せ
月額利用料(税抜) 980円~
無料トライアル あり
テンプレート機能 あり
システム連携 要問合せ

「SignTime(以下、サインタイム)」は、サインタイム株式会社が提供している電子契約サービスです。同社の日本商品企画チームとシリコンバレー出身のエンジニア達がタッグを組んだことでサービスの開発・提供が実現しました。

サインタイムは、『お客様の使いやすさを第一』に掲げており、直感的な操作性と管理しやすいサービスであることが大きな特徴です。利用者によっては、1分ほどで契約書の作成から署名依頼の送付までを済ませることができます。

またサインタイムでは、指やタブレットペンを用いたタッチパネル操作やマウスによる操作で、手書きのような署名ができる点も魅力の一つです。電子契約サービスの中には、手書きサインに対応していない場合も少なくありませんが、サインタイムのこの機能を利用することで、シームレスな契約締結を実現することができます。
そのほか、ユーザーの声をもとに2週間ごとの新機能のリリースや機能拡張、更新などを行っており、日々最新の技術が実装されている点も特筆すべきポイントと言えるでしょう。

▼SignTime(サインタイム)の公式サイトはこちら
使いやすさと料金プランで選ぶなら!電子契約の『SignTime(サインタイム)』

SignTime(サインタイム)の特徴
・約1分で電子契約を作成・送付できる
・直感的な操作性と管理しやすさを追求した設計
・手書きのようなサインが可能に
・契約書・書類のテンプレート機能により業務効率化を実現

 

BtoBプラットフォーム 契約書

引用:BtoB プラットフォーム 契約書

初期費用(税抜) 無料
月額利用料(税抜) 10,000円~
無料トライアル
テンプレート機能 なし
システム連携 要問合せ

「BtoB プラットフォーム 契約書」は、株式会社インフォマートが提供している電子契約サービスです。印紙税や郵送費のコスト削減ができるほか、スピード契約も可能になります。最大の特徴は、取引先企業は無料で導入できる点。これにより双方の契約スピードをより高速化できます。

電子帳簿保存法に対応したシステムなので、別途体制を整える必要もなし。完全なペーパーレス化に対応でき、かつ情報漏洩リスクも紙契約書よりも低くできます。

「BtoB プラットフォーム 契約書」の特徴
•コスト削減やスピード締結が得意
•取引先は無料で導入可能
•電子帳簿保存法対応

みんなの電子署名

引用:みんなの電子署名

初期費用(税抜) 無料
月額利用料(税抜) 無料
無料トライアル
テンプレート機能 なし(作成機能はあり)
システム連携 なし

「みんなの電子署名」は、株式会社ベクターが提供している電子契約サービスです。無料・有料のプランがない変わったサービスで、費用がかかるのは文書を1年以上保管する場合のみ。それ以外は一切費用がかからないので、導入コストがネックという方におすすめです。

セキュリティ性能も高く、機能制限もないため、使い勝手がいいのもメリットのひとつ。反面、標準機能は最小限にとどまっているので、お試しでも本格的なソフトを使いたい場合におすすめです。

「みんなの電子署名」の特徴
•無料・有料プランがなく導入コストも維持費もゼロ
•1年以上の文書管理は1通10円
•セキュリティ性能が高く安心して利用できる

ContractS CLM

引用:ContractS CLM

初期費用(税抜) 要問合せ
月額利用料(税抜) 要問合せ
無料トライアル ×
テンプレート機能 あり
システム連携 要問合せ

「ContractS CLM」は、株式会社ContractS(旧 株式会社Holmes)が運営している電子契約サービスです。ワンストップで契約書の作成から管理までできることから、大手企業を中心に導入実績があります。更新や内容変更もクラウド上で可能。すべての作業がこれひとつで完了します。

初期費用・月額料金が紹介するサービスのなかではもっとも高額。その分あらゆる機能がそろっており、業務効率化や社内の働き方改革に貢献してくれるでしょう。

「ContracS CLM」の特徴
•ワンストップで契約にかかわるすべてが完結
•契約内容の更新・変更もクラウド上で可能
•ナレッジマネジメントで過去の相談内容も検索可能

ドキュサイン

引用:ドキュサイン

初期費用(税抜) 無料
月額利用料(税抜) $10~
無料トライアル
テンプレート機能 あり
システム連携 要問合せ

「ドキュサイン」は、ドキュサイン・ジャパン株式会社が運営している電子契約サービスです。世界で2億人以上のユーザーがいるシステムですが、日本語にも対応しています。不動産事業者とそれ以外のソフトが分かれており、不動産関連の企業からの支持が厚いのも特徴です。

支払いがドル計算なので安定した月額料金を算出しにくいデメリットがあるものの、世界基準のセキュリティとプライバシーを持っている点は非常に高く評価されています。

「ドキュサイン」の特徴
•全世界で2億人以上のユーザーがいる
•不動産に特化したプランがある
•世界基準のセキュリティ性能

WAN-SIGN

引用:WAN-SIGN

初期費用(税抜) 無料
月額利用料(税抜) 従量課金制
無料トライアル
テンプレート機能 あり
システム連携 Tradeshift、Salesforce、POファイナンスなど多数

「WAN-SIGN」は、株式会社ワンビシアーカイブズが提供している電子契約サービスです。料金体系が使った分だけ請求になっており、電子契約をあまり使わない企業からの支持もあります。機能自体は同じですが、有料プランになるとユーザー発行数が無制限になります。

プランもいくつか存在し、自社にあったシステムを搭載しているものを選択可能。外部システムとの連携も豊富なので、導入して損はないでしょう。

「WAN-SIGN」の特徴
•使った分だけ支払う従量課金制
•有料版も無料版も標準機能は同じ
•有料版ではユーザー発行数が無制限

Adobe Sign

引用:Adobe Sign

初期費用(税抜) 無料
月額利用料(税抜) 1,160円~
無料トライアル
テンプレート機能 なし
システム連携 Microsoft365、Googleドライブ、Salesforceなど多数

「Adobe Sign」は、アドビ株式会社がリリースしている電子契約サービスです。ユーザー数の多いMicrosoft製品やGoogleとも連携可能で使い勝手がいいのが特徴です。中小企業から大手企業まで幅広い導入実績がある、安心のAdobeブランドでもあります。

ウェビナーを通じた使い方のレクチャーを実施。デバイスにかかわらず利用できるため、時間や場所にとらわれずに契約締結が可能になります。

Adobe Signの特徴
•連携可能システムが非常に多い
•ウェビナーを通じた使い方ガイドなどを開催
•デバイスにかかわらず利用可能

LegalForce

引用:LegalForce

初期費用(税抜) 要問合せ
月額利用料(税抜) 要問合せ
無料トライアル 要問合せ
テンプレート機能 あり
システム連携 要問合せ

「LegalForce」は、株式会社LegalForceが運営している電子契約サービスです。各社に応じたプランを提示するため、初期費用などは要相談ですが、導入実績も多く信頼できるサービスです。法律事務所での導入実績もあり、信頼度は非常に高いといえるでしょう。

契約書の中にリスクが見られる場合は、その部分を表示しつつ弁護士監修の参考条文が表示。アップロードされた契約書でも同様の機能が使えます。

「LegalForce」の特徴
•各社に応じた最適なプランを提示
•法律事務所でも導入される信頼度
•リスクを回避するための機能

まとめ

今回は、電子契約サービスの導入メリット・デメリットに加え、おすすめの電子契約サービスを12選ピックアップしてご紹介しました。
ペーパーレス化に伴って注目される電子契約サービスは、それぞれできることが異なります。自社に応じた機能を有しているか、コストは問題ないかをよく検討した上で導入するようにしましょう。

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