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EdTech導入補助金とは?2022年(令和4年度)の最新情報をチェック!
GIGAスクール構想により、学校・教育現場では、児童・生徒へ1人1台端末環境の整備が進められる中、「ICT教材等のツールを積極的に活用していきたい」といった教員や学校関係者も増えてきたことでしょう。
経済産業省は、そのような状況を鑑みて、学校・教育現場における先端的教育用ソフトウェアの導入を支援すべく「EdTech導入補助金2022」を設けています。この補助金を活用することで、学校等でのICTを活用した教育サービスの導入経費の負担が抑えられることでしょう。
本記事では、「EdTech導入補助金」とはどのような制度なのか解説した上で、2022年度(令和4年度)の最新情報についていち早くお伝えしていきます!
この記事の目次[表示する]
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EdTech導入補助金2022とは
「EdTech導入補助金2022」とは、EdTechツールを提供する「EdTech事業者」に対して経済産業省が導入費用の一部を補助することで、学校側は ICT を活用した教育サービスを導入実証できる制度です。EdTech事業者が補助金の申請者となり、自治体や学校法人といった学校等設置者と連携し、学校・教育現場へのEdTechツールの導入促進を図ることが本事業の目的とされています。
そもそも「EdTech 導入補助金」は、GIGA スクール構想に併せて2020年度に新設された制度となりますが、2022年度においてはおもに以下の2つがポイントとして挙げられます。
対象期間中、経費負担なくEdTechツールを導入できる
「EdTech導入補助金2022」を活用した場合、学校等設置者及び学校等教育機関は、下記の対象期間中において、EdTech事業者が提供するEdTechツールの経費負担なく導入・利用することができます。
対象期間:2022年(令和4年)5月中旬~ 2023年(令和5年)3月31日
ただしEdTechツールの導入には、事前審査があることに加え、補助金の活用をする際は、2023年度(令和5年度)以降、EdTechツールを有償で導入するための導入・資金計画等を検討することが必要です。なお、電気料・通信料や端末購入費等は対象外となりますのでご注意ください。
申請の手続きはEdTech事業者が行う
補助金に関する各種申請については、原則としてEdTech事業者が行います。
なお「EdTech導入補助金2022」では、これまでEdTechツールを利用したことがない学校・教育現場に活用を広めていきたいという想いから、EdTech導入実績が少ない自治体が設置する学校等に導入する場合において、優先的に採択されることになります。
ただし、すでに利用したことのあるEdTechツールについては、無償で導入できない場合があるのでその点は注意が必要です。
Edtech導入補助金に関する詳細については、「EdTech導入補助金2022」の公式サイトにてご確認ください。
≫【2022年度】EdTech導入補助金公式サイト
EdTechツールとは?
「EdTechツール」とは、デジタルドリルやプログラミング学習ツールといった先端的な教育用のソフトウェアのことを指します。
ここでは、具体的に学校・教育現場へ導入するEdTechツールの要件や補助対象となるEdTechツールの機能例についてみていきましょう。
導入するEdTechツールの要件
「EdTech導入補助金2022」では、補助対象となるEdTechツールの要件として、「メインツール」と「オプションツール」に分類を行っています。
この2つのうち、児童・生徒の学びや教職員の指導内容を充実させるために、直接的に有効な児童・生徒が使用する EdTech ツールの「メインツール」が主な補助対象となります。
一方で、教職員のみが使用するEdTechツールについては、「オプションツール」と位置づけられており、単独で導入しようとした場合申請はできません。あくまでも、メインツールとセットで導入実証する場合のみ補助の対象となるので注意が必要です。
補助対象となるEdTechツールの機能分類
それでは、メインツール、オプションツールの具体例について見ていきましょう。今回補助の対象となるEdTechツールの機能例としては、以下のようなものが挙げられます。
メインツール
表は横にスクロールします
機能分類 | 概要 |
---|---|
学習管理・授業支援 | 教職員や児童・生徒間で学習データや回答・発表などを共有・管理することで、学びの効率化や協働作業等を促すもの |
学習支援コンテンツ・サービス | 個々の児童・生徒の資質・能力を高めるために、または教職員が指導内容の発展や学習支援の円滑化のために用いる学習支援コンテンツ(オンライン学習ツール、EdTech事業者が実施・提供する遠隔授業サービス、協働学習、ドリル教材、AI教材、プログラミング学習等) ※動画・アニメーション等のコンテンツにおいては学校教育法第34条第4項等に規定する教材(補助教材)に該当するもの |
発展的な学び | 教職員の業務負担軽減や校務の統一化・標準化・業務改善など、学校内の諸業務を効率化するもの |
オプションツール
表は横にスクロールします
機能分類 | 概要 |
---|---|
校務支援ツール | 教職員の業務負担軽減や校務の統一化・標準化・業務改善など、学校内の諸業務を効率化するもの |
コミュニケーションツール | 学校と児童・生徒・保護者間で使用する掲示板やチャット・SNS等での連絡コミュニケーションツール |
教職員向け研修 | 教職員向けの指導スキル研修、マネジメント研修等をITを活用して実施するサービス |
※オプションツールについては、メインツールと併せて導入実証を行う場合のみ、補助の対象となります。
EdTechツールの要件に関する詳しい内容は、公式サイトをご参照ください。
≫【2022年度】EdTech導入補助金公式サイト
EdTech導入補助金の補助対象となる教育機関の要件
「EdTech導入補助金2022」の補助対象となる学校・教育機関の要件は、以下のとおりです。
- 学校教育法第一条に定める学校(幼稚園や大学を除く)
- 高等専修学校
- 教育支援センター(適応指導教室)
- 一定の基準を満たすフリースクール(※)
- 文部科学大臣の認定を受けた在外教育施設(海外の日本人学校等)
(※)フリースクールの定義について
- 不登校児童・生徒に対する学習支援・指導・相談を主たる目的とし交付申請時点までに2年以上の活動実績があること
- 児童・生徒の在籍校との間に十分な連絡体制が構築されていること
- 複数世帯の児童・生徒(小、中学生)を受け入れていること
EdTech導入補助金 利用の進め方
学校・教育現場において、 「EdTech導入補助金2022」を活用し、EdTechツールの導入を検討している方は、具体的にどのような流れで進めていくといいのでしょうか。 EdTechツール導入までの流れについてみていきましょう。
導入方針の検討~EdTech事業者、EdTechツールの選定
EdTechツールの導入を行う場合、まずはじめに学校・教育現場において、教育方針や計画などを策定した上で、EdTechツールをどのように活用していくのか方針を検討することから始めましょう。
その後、EdTechの活用方針に沿って、導入したいEdTechツールを扱っているEdTech事業者を選定する流れとなります。
なおEdTech導入補助金の公式サイトでは、採択事業者一覧が公開されています。情報は随時更新されるので、詳細を知りたい方は下記リンクから最新情報をチェックしてくださいね!
≫【2022年度】EdTech導入補助金公式サイト
EdTech事業者への打診
つぎに、EdTech事業者の選定を終えたら、候補となるEdTech事業者に対して、これからEdTechツールをどのように活用していくのか方針を踏まえて、導入実証についての連携を打診します。
EdTechツールの導入計画の検討、策定
さいごにEdTech導入補助金の申請を前提として、EdTechツールの導入・使用に関する計画を検討した上で策定します。その際は必ず申請者であるEdTech事業者と連携し、計画の検討・策定を行わなければいけません。
なお、下表のとおり導入予定となる学校・教育機関の設置形態等によって申請の手続きが大きく異なるため、その点は事前にしっかり確認しておきましょう。
表は横にスクロールします
タイプ | 導入先の学校・教育機関 | 申請方法 |
---|---|---|
タイプ1 | 道府県立学校及び市区町村立学校 | 自治体が取りまとめ、EdTech事業者が申請を行う 学校等設置者の担当者が、事務局発行ID・パスワードを使用して申請情報の一部を入力する |
タイプ2 | 都道府県立学校 | 自治体が取りまとめずに、学校ごとにEdTech事業者が申請を行う |
タイプ3 | 私立学校・国立学校・フリースクール等 | 学校ごとにEdTech事業者が申請を行う |
なお注意点として、学校・教育機関がツール導入を希望した場合でも、EdTech事業者の方針などによっては申請できない場合があります。また、EdTechツールの導入を行うにあたり、事前に審査が必要となります。その結果によっては、補助金を活用してのEdTechツールの導入が行えない場合もあるため、その点も留意した上で進めるようにしましょう。
まとめ
今回は、2022年度(令和4年度)の「EdTech導入補助金」の最新情報について解説してきました。学校・教育現場では、GIGAスクール構想の推進により、今後もますますICT環境の整備が進んでいく中、EdTechツールを活用した学びの実現が重要になってきています。現在学校・教育機関において、ツールの導入を検討している場合は、ぜひこの機会に「EdTech導入補助金」を活用し、ICT教育を推進していきましょう。