2021.03.11

教育現場

iPadで人生が変わった!市邨高校・吉田くんの場合

市邨高等学校・中学校は「未来を拓く教育」を理念に、創立113年を迎える名古屋の私立学校です。
2017年度よりiPadを1人1台配布し、「文房具」として各教科の授業から生徒同士、学校と家庭を結ぶ
ツールとして日常的に活用しています。

その学びの中で、中学生から市邨学園に通い現在高校生の吉田くんが
「人生が変わった!」というきっかけや授業でつくった作品を披露してくれました。

iPadで人生が変わった!市邨高校・吉田くんの場合

【 タイムテーブル 】
1.iPadとの出会いと使い方 (00:47)
2.中学3年でアプリつくりました! (02:57)
3.人生を変えたプレゼン (05:14)
4.僕たちが感じるICT教育 (07:27)
5.16歳、いまの夢 (12:55)

出演者

吉田 晴 氏:

市邨高等学校 / 高校一年生(※2020年12月取材時)
https://www.ichimura.ed.jp/

iPadとの出会いと使い方

ーー名古屋経済大学市邨高等学校 高校1年生の吉田晴と申します。(※2020年12月取材時)

ーーiPadとの出会いを教えてください

ーー私はいま中学校に入学しまして、そのまま高校に上がっている状態です。中学1年生の1学期はそのまま教科書・ノートだけの授業を受けていました。二学期からiPadが1人1台導入されました。(iPadでは)今までできていなかったことが、できるって事が多くあって。最初、自分がこんな差があるんだって、「へー」って思ったことが教科書を写真に撮るってことです。自分の教科書を忘れてきちゃったとしても、誰かの教科書を写真に撮らせてもらえればそのまま自分の教科書として見られる。それでたまに先生に「お前サボってるのか」って事があってもちゃんと先生に伝えてあれば、そのまま簡単にコピーができてしまうっていうのが大きなことだなって実感しました。

主に学校では2パターンの授業があって、教科書に沿っていく内容のものであったり、例えばMetamojiといってiPad上で入力していくもの2種類ですね。理科とかだと実習とかもあるので、そのときは実験をするからiPadを通してやっていく場合が多いですね。

ーーiPadがあることで何か変化はありましたか?

ーーiPadがあったことで今の自分があるって思っていますし、自分が大きく変われたなっていうのはあります。小学生の時に1分間スピーチだったんですけど、あがり症で、ブルブル震えてできない状態だったんですが、iPadがあって発表することができるようになって、人生が楽しくなったといいますか。あってすごく良かったって思えるのがiPadの授業ですかね。
これがあったことで自分の人生に大きな変化を与えてくれたし、大きな成長も与えてくれました。自分で調べることもできるようになりました。iPadがあることですぐ調べられるっていう大きな点があるので。携帯ももちろんそうなんですが、学校で携帯って触れないじゃないですか。でも学校の中ではiPadが触れるって大きなことだと思ってるので。(サイトの)閲覧もできますしWi-Fiも完備されてますし、自分にとっては大きく人生を変えるものだったなと思っています。

中学3年でアプリつくりました!

Keynoteを使ってアプリを作ったことがあるんですね。授業の中で、地方自治について調べるものがあって、それをKeynoteを使って問題形式にしてみてくださいっていうことだったんですね。Keynoteの設定上でリンクっていう飛ばすことができる機能があるんですね。その機能を用いたもので、これはたぶんこのiPadでできないものがあったので(アプリを作りました)。
さっき聞いてもらったんですけど(問題に)音源がついてるんですね。音源は自分の個人のもので入れました。自分のIDの方に移してそこで入れたので。(問題の)形はたぶん作れたんですけど、音は自分が持っているものを入れたと思います。

社会科の授業で地方自治についてKeynoteを使ってアプリを作りました。再生すると…こんな感じの(スタート)画面になります。スタート画面を押すとこんな感じで問題がでてきます。当たるとそのまま問題が次にいきます。失敗するとこうなります。(注:アプリ上で「はずれ!」とキャラクターが喋り、「END」と「RETRY」が選択できる)もう一回RETRYで、また画面に戻ります。そのまま問題を始めて失敗すると、「END」という文字がでてきます。(この文字を)押すと、「ご利用ありがとうございました」と声が出ます。(画面上はiPadのホーム画面が表示されている)

はい、ここまで作ってきました。実はこのへん(ホーム画面上のアプリなどを)触っても何も機能しないんですね。全部、実はこれ(ホーム画面)ニセモノです。上に書いてあるんですけど、「地方自治クイスを押してください」って。上にも書いてあるんですけど。「このホーム画面はニセモノです」って。じゃあ(「地方自治クイズを押してください」の文言を)押してみると…(クイズのスタート画面に戻る)。これで、もう一回(クイズが)続いていく感じです。最後の方にいくと問題数が増えるんですけど、(最後には)こんな感じで合格になります。こんな感じのものをつくりました。

2時間使って最初の5,6問ぐらいは授業中につくってます。作ってる側は作ってる側でやっぱり、(勉強に対する)理解は深まります。こういう問題にこういう答えがあるんだって分かってきますし、逆にその問題に対する間違いを作るのも面白かったりします。

人生を変えたプレゼン

ーープレゼンテーションはどうやって得意になったのでしょう?

ーー実は部活動でプレゼンを極めました。科学研究部で、発表レポートといいますか。自分たちの場合は実験講座班というのがあって、実験講座をした実績を発表することがあったんですね。自分が初めて1人で発表するのが、生徒に発表することはあっても、それ以外で(生徒以外の人に対して)発表したのが私立の関係者の方、30人くらいの先生方に発表したのが最初で、それがあって大きく変わりました。
その時に色々先生が提供されたのもあるんですけど、色々情報をもらいまして。すごい良かったよと言ってもらって、自分でも見返していいものができたんだなあと思いました。

ただ、部活動に入って良かったこと悪かったことがあって、良かったことは自分のスキルを磨くことができました。悪かったこととしては、自分の時間が減ってしまったんですね。中1~中2が自分としては修行の身といいますか、部活で修行しているような感じだったんですね。そのおかげで中2の終わりから今にかけて修行してきたものが活かされていると言いますか。表づくりだったりとか、具体的に数字を出すとか、問題点を見つけるとか、その点はすごく自分は良かったんじゃないかなと思ってます。

顧問の先生が3人いて、そのうちの1人の先生の所に所属していたんですね。その先生のおかげで自分はすごく変われたなと思います。その時に、先生と連絡するのに(あたり)、言葉遣いも学びましたし。その時は今のようにiPadが普及していなかったんです。普及していなかったので先生とEメール上でやりとりしてたんですけども、やっぱり言葉で伝わらないなあと思ったことは多かったし、直接会ってしゃべりたいなと思ったこともあったんですね。でもそれが、今回のコロナによってできなくなってしまったと。それで本校ではより(iPadの活用が)深まったというか、使用が。それがあったのかなと思います。

僕たちが感じるICT教育

ーーiPadで効率がいいなと思う勉強方法とか科目はありますか?

ーー特に英語ですね。英語で分からない単語はすぐ調べることができるんですね。やっぱり辞書の方がいいんですけど、いちいち開くし重たいですよね。辞書を引くよりも、文字を入力してすぐにネット上で閲覧することができるので。ほかにも(単語に)色んな意味があったりするんですけど、iPadだったらひとつの端末ですべて出来てしまうんですね。英語の授業で分からない単語を調べることが一番僕にとっては大きいかなと思います。

他ですと、わからないことがすぐに先生に連絡できることですかね。そのことはすごく大きいですね。課題を提出する際に先生方がいらっしゃらない場合があると思うんですが、その時にiPadを通して連絡とかできるので。例えば「課題はいつ出せばいいですか」「誰に渡したらいいですか」とかも連絡できてしまうんですね。あと「先生どちらにいらっしゃいますか」とか、連絡取れるのですごく効率がいいと僕は思います。

今まで電話1本、保護者の方が電話するか、その学校に行くかだったかと思うんですが、iPadがきたことでTeamsや、CyberCampsといった色んなアプリを通してメッセージを送ることができますね。あと課題も、ノートを写真に撮ってそのまま送ることができんですね。自分の行く手間を省くといいますか。色んなことを効率化してくれるものであるとは思います。
ネット上で落ちている参考になる写真とか、例えば生物だったら体の部位だったり内臓器官だったりとか、そういう写真をそのまま貼れてしまうので。参考で。確かに1個1個書くのも分かるんですけど、ネットから答えを持ってくる場合の方が早いんじゃないかと思っていて。すごく効率がいいですね。あと分からなくなったことはだいたいインターネットの知識に書いてあるので、そのまま自分は引用する場合が多いです。もちろん引用した場所も書くんですけど。iPadがあるかないかで全然違う世界なわけですよ。特にこの学校だと。

自粛期間中の授業で感じたこと

ーーコロナで授業ができない時はどうしてましたか?

ーーZoomを使った授業もありましたね。例えばZoomを通して誰か発表を聞いて、自分たちが思ったことiPad上に入力して、先生方が採点をするということもありました。他だとiPad上で毎週のように課題が送られてきたりとか、提出物も、いついつまでに提出してくださいねっていう期限とかもiPad上で閲覧することができるんですね。
他だと先生方がちゃんとノートをとっているのか見たいって方が(いて)、先ほども言ったかもしれませんが、ノートを写真に撮って送る。それが(例えば)数学だったら、どういう風な数式で解いているかとかを見る方もいらっしゃいました。

ーー遠隔授業で良かったことと、遠隔だとダメだなと思う点はありますか?

ーー良かったなと思うところは、まず学校に行かなくていいところですね。寒い、暑い思いをして学校行く、歩いて学校に行く。それで、学校に行ってみんなとしゃべるのも楽しいんですけれども、学校に行く手間を省けるのっていうのは大きなものかなと思うんです。あと定期を買わなくてよくなる(笑)。これはすごく大きいかなと思います。

逆に悪いところもあって、それは先生に分からないところを先生にすぐ聞けないんですよ。あと文章だけだと理解できないっていう部分あるじゃないですか。先生方はみんな分かっていても自分が理解できてないと何もできないじゃないですか。例えばこういうことをやってきなさい、こういう範囲をやりますって内容の時に、やっぱり分からない箇所があるんですね。そういう時に直接先生に聞こうと思っても、iPad上、画面上でしか(やりとりが)できないので。そこは大きな違いかなと思います。
あと、大きく体力が減りました。それは自分にとっては大きかったです。コロナ(自粛期間)が終わって学校行ったらすんごいバテましたね。

学校にiPadがあることの魅力

ーーどんな目的で入学される学生が多いと感じていますか?

ーーiPad目的で入ってきた子が実は多くて、僕としては驚きでしたね。自分はこの学校の校風というか、先生たちが好きになって入ってきた面もあって。正直言って愛してます!(笑)

iPadが目的で入ってきたっていう子が多かったというのを聞いて、なんでだろうと考えてみたら、こういうことかと。(恐らく)自分が好きなことを調べるとか、親がパソコンを買ってくれないとかっていう場合が多いと思います。iPadが学校にあるだけで(それが)自分の手元にくる、大きいことだと思うんですね。それがあって自分が好きなこともより深まると思うし、理解も深まると思うんですね。その点ではうちの学校に入ってきて良かったなと思う子が多いんだと思います。

あと、(iPadを)使いこなしている子はとことん使いこなしてます。例えば試験範囲を表にしてみるとか、ホントにすごいですよ。あと、課題提出物をチェックできるようにしてみるとか、自分の成績表を管理する。自分の合計点を出して、それを教科数で割って平均出してみるとか。ホントにすごいですね。自分が高校に入って驚いたこともあるんですよ。今まで中学生の時は20人くらいとかだったんですが、高校入ってから、こんな子がいるんだって驚いた点も多かったですし、何よりiPadが目的でうちの学校に来てくれたっていう点は大きいと思います。

16歳、いまの夢

ーー将来の夢は何ですか?

ーー今のように自分が発表して、それで何かを得ることができるといいなと思っています。
個人的にはプレゼンは好きです。逆に(考えると)、何か主となっているっていうのがたぶん好きなんですね。ひとつに対してずっとやっていられないので、僕の場合は。
今のところ自分の頭の中にはこれといった夢は、実はないです。自分が好きなものは本当は鉄道で。本当は鉄道の運転手さんになりたいのが第一の夢なんですけど、僕の頭の中では。でもそれもなーと思っていて。鉄道の運転手さんになるというのも、すごくいい仕事だと思うんですね。でもこれからのことを考えると、電車のワンマン化とか、どんどん自動運転化されていく中で、運転手が必要じゃなくなってくる気がするんですね。そう思っているとやっぱり何の仕事がいいんだろうって思うんですね。

自分は、自分のダンスフロアはここと思っていて(笑)。ずっと自分がずっと発信していけるような、何かを創っていく、ずっと自分が冒険していけるような人生を歩みたいな、そういう仕事に就きたいなていうのはあります。例えば動画を作りたい、YouTubeにあげるとか、音楽つくってみたいとか、昔はみんな弾いてたのが今は電子でつくれますから。

いま自分が特化しているのは、プレゼンテーションかなと思っています。プレゼンをつくる上で気を付けていることもありますし、特に気を付けてるのは色使いなんですね。色を使うときは三原色を使っていて、目が見にくい方いらっしゃるときに水色使うと白飛びしちゃうんですね。それを防ぐために濃いめの緑、赤、青、RGB使うんですね。それを使って作っていることが多いです。あとアンダーライン引くとかはしますね。

いつも新しいものをつくる時はレジュメ作ります。レジュメをAdobeを使ってクラウド上にあげてます。インターネットで閲覧できるようにしていて、目が見えにくい人でもQRコードあるだけでiPad上で見ることができるんですね。それは中3のときにやっていて、先生がもうまん丸な目して「え、こんなんやったの?」って言ってたのを今でも頭の中で覚えています。たぶん、今までなかったんだろうなと思うんですけど、ずっとFormsのアンケートだけをつかっていたので。情報をQRコードで得るっていうのをたぶんそんななかったんだと思うんですね。自分がそれをやって「生徒でこんな人がいるんだ」って思ったんじゃないかなと自分は思ってる部分があるんです。自分が今成長していると言いましたが、次から次へいってるんじゃないかなっていうのはすごくあります。

まとめ

今回は、生徒側の目線から見るICTの教育活用を探るべく、市邨高等学校の吉田君へインタビューを行いました。「iPadのおかげで人生が変わった」と、自信をもって教えてくれた吉田君。高校一年生とは思えないしっかりとしたその受け答えからも、iPadが大きな変化を与えたことがよくわかります。吉田君のさらなる成長が楽しみですね!

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