2021.06.18

ビジネス

IT導入補助金【2021】概要と締切情報をわかりやすく解説!

中小企業や小規模事業者が活用できる補助金の一つである、「IT導入補助金」。ITツール導入に利用できる補助金で、最大450万円の補助を受けることができます。毎年補助を受ける事業者の数も増えてきており、中小企業や個人事業主にとって、魅力的な補助制度であることは間違いありません。
また、IT導入補助金は事業にITツールを活用することで、現場の業務効率化や経営の改善にも繋がるという点も大きなメリットです。

中小企業の経営改善の大きな味方となってくれるであろう「IT導入補助金」ではありますが、具体的にどういった内容なのか、概要やスケジュールなど気になるポイントだと思います。そこで今回は、2021年のIT導入補助金について、わかりやすく解説をしていきます!

※2021/12/2更新:第5次締切の情報を追加しました!
IT導入補助金2021年度の第5次締切の申請は、2021年12月22日(水)17時までとなっています。今回が最終締切予定ですので、申請を希望される方はお早めにご準備ください。

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IT導入補助金2021とは?

 

IT導入補助金2021とは、冒頭でも申したように、ITツール導入に利用できる補助金制度となっています。中小企業や小規模事業者であれば、さまざまな業種・組織に対応しており、最大450万円を補助してくれます。また、導入するITツールも自社の課題にあったものを選択できますたとえば経理処理にお悩みの企業であれば、財務関係のシステム導入を行えますし、顧客管理を効率化したい場合なども対応できるマーケティングツールを選択するなども可能です。

なお、導入するITツールは好きなものを自由に選べるというわけではありません。対象として認可されている『IT導入支援事業者』が提供するITツールを選択できる制度となりますので、注意しておきましょう。




IT導入補助金2021 通常枠と低感染リスク型ビジネス枠の違い

 

気になる補助内容ですが、2021年は例年行われてきた「通常枠(A・B類型)」に加え、新型コロナウイルスの流行に伴うビジネスモデルの転換や設備投資を対象とする「低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)」が設けられています。この「低感染リスク型ビジネス枠」については、通常枠(A・B類型)よりも補助率を引き上げて優先的に支援するとされています。

区分 内容
通常枠(A・B類型) 中小企業や小規模事業者の抱える課題解決などを目的に、ITツールを導入する場合、その経費の一部を補助する
低感染リスク型ビジネス枠
(特別枠:C・D類型)
新型コロナウイルスの影響が広まる中、生産性の向上とともに、非対面化など、対人接触を低減するような業務形態の転換に取り組む中小企業や小規模事業者が、ITツールや設備投資を行う場合、その経費の一部を補助する

なお、通常枠と低感染リスク型ビジネス枠については、制度等に異なる点がありますので注意が必要です。それぞれの特徴について、次項で詳しく解説していきます!

通常枠(A・B類型)の内容

通常枠(A・B類型)については、費用の1/2・最大450万円の補助を受けることができます。A・Bでそれぞれ補助の内容が異なります。A類よりB類のほうが補助の内容が手厚くなっています。

A類型 B類型
補助率 1/2以内 1/2以内
補助の上限額 150万円 450万円
補助の下限額 30万円未満 150万円未満
プロセス数 1以上 4以上
該当する条件 A・B類型ごとのプロセス要件を満たした上で、
労働生産性の向上に役立つITツールであること

なお、上記にあるプロセス数についてはのちほど詳しく解説します!

低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)の内容

低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)は、前述のとおり、業務の非対面化や効率化を目的としています。この点がA・B類型との大きな違いですたとえば、テレワーク導入にかかるような経費も、この低感染リスク型ビジネス枠を利用すれば負担の軽減が可能です。パソコンやタブレット等のハードウェアをレンタルする場合なども、補助の対象となっています。

C類型 D類型
補助率 2/3以内 2/3以内
補助の上限額 450万円 150万円
補助の下限額 30万円未満 30万円未満
プロセス数 2以上 2以上
該当する条件 A・B類型の要件に加え、
以下の条件を満たすこと
複数のプロセス間で情報連携し、複数プロセスの非対面化や、
業務のさらなる効率化図るITツールであること
A・B類型の要件に加え、以下の条件を満たすこと

・テレワーク環境を整えるために必要となるクラウド
環境に対応すること
・複数プロセスの非対面化を目的としたITツールであること

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IT導入補助金の申請区分について

 

導入するITツールは『IT導入支援事業者』が提供するITツールに限られるという説明をしました。実際に申請する際に注意すべき点として、A~Dの類型ごとに、申請するツールのカテゴリーやプロセスの条件が設けられていることが挙げられます。具体的にどういった条件なのかを解説する前に、前提となるITツールの分類とプロセスについて説明します。

《ITツールの分類》
導入できるITツールについては、大分類Ⅰ~Ⅲに区分され、さらに9つのカテゴリーが設けられています。

大分類 小分類
大分類Ⅰ「ソフトウェア」 カテゴリー1:単体ソフトウェア
カテゴリー2:連携型ソフトウェア(※C類型申請用)
大分類Ⅱ「オプション」 カテゴリー3:拡張機能
カテゴリー4:データ連携ツール
カテゴリー5:セキュリティ
大分類Ⅲ「役務」 カテゴリー6:導入コンサルティング
カテゴリー7:導入設定・マニュアル作成・導入研修
カテゴリー8:保守サポート
カテゴリー9:ハードウェアレンタル(※C・D類型申請用)

カテゴリー2、カテゴリー9についてはC類型およびD類型での申請を対象とするカテゴリーとなりますので、ご注意ください。

《大分類Ⅰ「ソフトウェア」におけるプロセスの設定》
大分類Ⅰ「ソフトウェア」のカテゴリー1、カテゴリー2に該当するソフトウェアについては、さらにプロセスの設定が付与されています。少しややこしいかもしれませんが、ソフトウェアを導入したいと考える場合、基本的には下記表をもとに「プロセス名」の役割をいくつか担うソフトウェアを選択しなければならないということです。

種別 Pコード プロセス名
業務プロセス 共通プロセス 共P-01 顧客対応・販売支援
共P-02 決済・債権債務・資金回収管理
共P-03 調達・供給・在庫・物流
共P-04 会計・財務・経営
共P-05 総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス
業種特化型プロセス 各業種P-06 業種固有プロセス
汎用プロセス 汎P-07 汎用・自動化・分析ツール
(業種・業務が限定されないが生産性向上への寄与が認められる業務プロセスに付随しない専用のソフトウェア)

A~D類型の各プロセス等の条件

ようやく本題に入りますが、A~D類型それぞれの各プロセス等の条件を見ていきたいと思います。

A類型

  • Pコード 共P-01~各業種P-06より、必ず1つ以上のプロセスを担うソフトウェアであること
  • 補助金額が30万円以上150万未満であること
  • 上記に加え、大分類Ⅱ~大分類Ⅲの経費も補助対象に含まれる
  • 事業実施効果報告は、2023年から2025年までの3回

B類型

  • Pコード 共P-01~各業種P-06より、必ず4つ以上のプロセスを担うソフトウェアであること
  • 補助金額が150万円以上450万未満であること
  • 上記に加え、大分類Ⅱ~大分類Ⅲの経費も補助対象に含まれる
  • 事業実施効果報告は、2023年から2025年までの3回

【注意点】
算出した交付申請額(補助対象経費の1/2以内)が、下限額(150万円)を下回る場合はA類型として申請する必要があります。

C類型

  • Pコード 共P-01~汎 P-07より、必ず2つ以上のプロセスを担うソフトウェアであること
  • 補助金額がC-1類型が30万円以上300万円未満、C-2類型が300万円以上450万円以内であること
  • 上記に加え、大分類Ⅱ~大分類Ⅲの経費も補助対象に含まれる
  • 事業実施効果報告は、2023年から2025年までの3回

【注意点】
・C類型は、業務の非対面化を前提とした、異なるプロセス間での情報共有や連携を行える連携型ソフトウェアを導入する場合に選択する類型となります。異なるプロセス間でも連携可能であることがポイントであり、導入するツール数については単一であっても複数であっても問題ありません。

・交付申請時にC類型の要件を満たす場合には、併せて他の連携型ソフトウェアを含む非対面化ツールを申請できます。

D類型

  • Pコード 共P-01~汎 P-07より、必ず2つ以上のプロセスを担うソフトウェアであること
  • 補助金額が30万円以上150万円以内であること
  • 上記に加え、大分類Ⅱ~大分類Ⅲの経費も補助対象に含まれる
  • 事業実施効果報告は、2023年から2025年までの3回

【注意点】
D類型は、業務の非対面化およびクラウド対応されていることを前提とし、複数のプロセスにおける遠隔地等での業務を可能とするITツールを導入する際に選択する類型となります。複数プロセスを非対面化することが可能であれば、導入するツール数については単一であっても複数であっても問題ありません。

IT導入補助金2021の補助対象

 

A~D類型の内容や補助内容について説明していきましたが、気になるのは自社が申請を出せる補助対象なのかというところだと思います。IT導入補助金は中小企業・小規模事業者に限定されていますが、その範囲は業種ごとに異なっており、具体的には以下のように定められています。

業種・組織形態 資本金
(資本の額又は出資の総額)
従業員(常勤)
製造業、建設業、運輸業 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
サービス業(ソフトウエア業、
情報処理サービス業、旅館業を除く)
5000万円以下 100人以下
小売業 5000万円以下 50人以下
ゴム製品製造業
(自動車又は航空機用タイヤ及び、
チューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)
3億円以下 900人以下
ソフトウエア業又は
情報処理サービス業
3億円以下 300人以下
旅館業 5000万円以下 200人以下
その他の業種(上記以外) 3億円以下 300人以下

なお、資本金と常勤の従業員の値が定められていますが、いずれかの一方が基準の値以下であれば、補助の対象となります個人事業主である場合も同様です。

【上記を除くその他法人の場合】

業種・組織形態 資本金(資本の額又は出資の総額) 従業員(常勤)
医療法人、社会福祉法人、学校法人 300人以下
商工会・都道府県商工会連合会及び商工会議所 100人以下
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体 主たる業種に記載の従業員規模
特別の法律によって設立された組合またはその連合会 主たる業種に記載の従業員規模
財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益) 主たる業種に記載の従業員規模
特定非営利活動法人 主たる業種に記載の従業員規模

【小規模事業者の場合】

業種・組織形態 従業員(常勤)
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

基本的には上記表に当てはまる事業者であれば対象となりますが、より詳細な内容を知りたい場合は、IT導入補助金公式サイトをご覧ください。

IT導入補助金2021のスケジュール

 

ここからは、2021年度のIT導入補助金のスケジュールを見ていきます。現在は5次締切までの予定が発表されており、2021年度においては、5次締切が最終締切予定となります。

締切の直前は、申請マイページへのアクセスが集中する可能性が高く、通常よりも各種画面への遷移が長くかかることが考えられます。
IT導入補助金の申請・提出を検討している方は、日時に余裕を持って早めに準備や手続きを行うようにしましょう。

日程 詳細
交付申請期間 2021年4月7日(水)~ 終了時期は後日案内予定
1次締切分(終了) 5月14日(金)17:00 締切 交付決定日:6月15日(火)
事業実施期間:交付決定日以降~2022年1月28日(金)
2次締切分(終了) 7月30日(金)17:00 締切 交付決定日:8月31日(火)
事業実施期間:交付決定日以降~2022年1月28日(金)
3次締切分(終了) 9月30日(木)17:00 締切 交付決定日:10月29日(金)
事業実施期間:交付決定日以降~2022年3月31日(木)
4次締切分(終了) 11月17日(水)17:00 締切 交付決定日:12月15日(水)
事業実施期間:交付決定日以降~2022年6月30日(木)予定
5次締切分※最終締切予定 12月22日(水)17:00 締切 交付決定日:2022年1月26日(水)予定
事業実施期間:交付決定日以降~2022年6月30日(木)予定

上記は、2021年12月2日時点の内容です。最新の内容を知りたい場合は、下記よりご確認ください。
>>IT導入補助金2021スケジュール(*外部サイトへ遷移します)

IT導入補助金 申請のステップ

画像引用:IT導入補助金2021

上図はスケジュールの概要となりますが、実際に中小企業や小規模事業者がIT導入補助金の申請を行う場合のステップは以下となります。申請前に注意しておくべきポイントもありますので、必ずチェックしておきましょう。

ステップ①  制度の理解~IT導入支援事業者・ITツールの選定

IT導入補助金の制度を理解したのちは、自社の規模や課題を考慮したうえで、IT導入支援事業者とともにITツールの選定を行います。IT導入支援事業者とは、ITツールの提案・導入及び事業計画の策定支援や各種申請等の手続きのサポート・アフターフォローなどを行ってくれる、パートナーとも言える存在です。IT導入支援事業者をを探す場合は、下記サイトより検索可能です。

>>IT導入支援事業者・ITツール検索(外部サイトに遷移します)

ステップ②  「gBizIDプライム」アカウントの取得と、「SECURITY ACTION」の実施

「gBizIDプライム」アカウント(ID・パスワード等)を取得することは交付申請要件の一つとなっています。アカウントを持っていない場合は、「gBizID」ホームページより取得が可能です。アカウント発行まで約2週間かかりますので、早めに申請を済ませておくことをお勧めします。

加えて、交付申請には独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の宣言が必要になります。「SECURITY ACTION」とは、中小企業や個人事業主が、情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度となっています。IT導入補助金の場合は、「★一つ星」または「★★二つ星」を宣言することが要件とされています。交付申請作成時に宣言済アカウントIDの入力が必要となりますので、併せてこちらも進めておきましょう。

>>SECURITY ACTIONについてはこちら(*外部サイトに遷移します)

ステップ③ 交付申請

交付申請に向けて、IT導入支援事業者との間で商談を進めたのち、交付申請の事業計画を策定します。その後、実際の申請作業に進みますが、その場合はIT導入支援事業者より『申請マイページ』に招待をしてもらう必要があります。ページの指示に従って入力・申請を行い、事務局への提出を行いましょう。スケジュールで紹介した「1次締切」などの期限は、この交付申請の締切を指しています。

ステップ④ ITツールの発注・契約・支払

申請後、事務局より「交付決定」の通知をもらってから初めて、購入を検討していたITツールの発注や契約、支払いなどが可能となります。「交付決定」の通知が届く前に、発注・契約・支払を行った場合は補助の対象になりませんので、要注意です。
ただし、低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)の場合は、交付決定日前に発注・契約・納品がされている場合でも、申請が適用される場合があります。

ステップ⑤ 事業実績報告

実際にITツールの発注・契約、納品、支払いなどを行ったことが分かる証憑を提出しなければなりません。『申請マイページ』より必要な情報や証憑の添付を行い、事業実績報告を作成します。作成後には、IT導入支援事業者でも内容の確認及び必要情報の入力を行ってもらいましょう。これらの内容の最終確認をしたのち、中小企業・小規模事業者自身で事務局へ事業実績報告を提出します。以上で事業実績報告は完了となります。

ステップ⑥ 補助金交付の手続き

事業実績報告が完了後に補助金額が確定すると、『申請マイページ』で補助額が確認可能となります。その後、補助金が交付されます。

なお、上記の流れからわかるように、あくまで補助金は事業者側での支払が完了したのちに交付されるものとなります。購入前にあらかじめ費用を支給する制度ではないので、購入時点では必ず費用が発生することは認識しておきましょう。

ステップ⑦ 事業実施効果報告

交付後も、事業実施効果報告の提出が必要となります。提出期限が定められますので、その期限内に『申請マイページ』より必要な情報を入力します。提出については、IT導入支援事業者が『IT事業者ポータル』より代理提出を行う形となります。

以上の7ステップで、IT導入補助金の全ステップが完了となります。

IT導入補助金を活用して企業の課題を解決!

 

IT導入補助金を活用することは、補助を受けられるという点はもちろんですが、ITツールを活用することで企業の課題解決につながるという点が大きなメリットです。これまで手作業でしていた経理の業務が、会計ソフトを導入することで時間短縮に繋がれば、他の業務に時間を割けるようになります。こうじた効率化や生産性の向上が、会社の利益や売上アップにも影響を与えていくことでしょう。

また、新型コロナウイルスの影響を受けテレワークへ踏み切りたいと考えている場合であれば、IT導入補助金を活用しない手はないでしょう。今年は例年にはなかった「低感染リスク型ビジネス枠」が設けられていますので、このタイミングでテレワーク準備を進めておくのが得策だと言えます。また、「低感染リスク型ビジネス枠」は通常枠とは異なりますので、来年も継続的に実施されるものとは限りません。テレワークにかけるコストを補助金で軽減できるチャンスですので、積極的な活用をおすすめします。

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まとめ

 

IT導入補助金2021について、詳しく解説をしていきました。まだまだ新型コロナウイルスの影響もある中、最大450万円の補助をしてくれるIT導入補助金は企業の強い味方です。さらに、2021年に関してはテレワーク導入などにかかる一部費用も対象となるので、これまでテレワークに踏み切れなかった企業にとっても大きなチャンスだと言えるでしょう。補助金をうまく使いながら、導入したツールを活用していくことで、業務の効率化をしっかりと図っていきましょう。