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【2022年】無料版RPAツールおすすめ8選!導入メリット・デメリットも紹介
RPAツールは人件費削減、業務スピードの向上といった点から多くの企業で導入が進んでいます。なかでも、無料版のRPAツールはコストをかけずに自動化の効果を実感することができます。
この記事では、RPAツールの導入を検討している方に向け、無料版RPAツールを導入するメリット・デメリットを解説しています。また、無料トライアルのある有料版RPAツールや選ぶ際のポイントも分かりやすく解説していきます。
この記事の目次[表示する]
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RPAツールとは
RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、手作業で行ってきた定型業務を自動化するソフトウェアロボットです。RPAツールは決まった手順の業務の自動化を得意としています。自動化したい業務をシナリオ化し、ロボットが人間の代わりにシナリオに沿って作業をします。基本的に24時間365日稼働するので人件費やコストの削減に大きくつながるので、積極的な導入を進めている企業が多いです。
同じような自動化ツールにAIというものがあります。
RPAツールとAIの違いについて知りたい方は以下の記事をご覧ください。
≫【RPA】導入メリット、AIとの違いとは?導入方法までわかりやすく解説!
無料版RPAツールを導入するメリット
RPAツールの中には無料で使えるフリーソフトと有料のソフトがあります。ここでは無料のRPAツールを導入する2つのメリットを紹介していきます。
- 導入・運用コストを削減できる
- 導入ハードルが低い
導入・運用コストを削減できる
1つ目のメリットは導入・運用コストの削減です。有料版RPAツールはコストがかなりかかってしまいます。有料版の価格はツールによってまちまちですが、だいたい年間50万円~100万円ほどがかかります。しかし、無料のRPAツールを使えば、その分の導入・運用にかかるコストを削減することができるでしょう。コストを支払う余裕がない場合は、無料版を導入することがおすすめです。
導入ハードルが低い
2つ目のメリットは導入ハードルの低さです。「日常業務のごく一部を自動化したい」という場合、高い有料版では費用対効果が見込めない場合があります。コストをかけずに気軽にRPAツールを導入することができれば、自社の用途に合っているのか確認することができるでしょう。
さらに、目的や用途、自動化したい業務量によっては有料版のへの移行も検討できます。仮に失敗をしてしまっても、無料版なので損失は最小限に抑えられるでしょう。
無料版RPAツールを導入するデメリット
無料版のRPAツールにはメリットだけでなく、以下のようなデメリットもあります。導入前にしっかりデメリットも確認しておきましょう。
- 機能が制限されている
- 十分なサポートを受けられない
機能が制限されている
無料版RPAツールの多くは有料版ツールよりも機能が制限されています。制限にはいくつかパターンがあり、「機能制限があるが無料でずっと使えるもの」「機能自体に制限はないが時間に制限があるもの」など、さまざまです。なかには「利用期限をすぎると有料版に自動で移行するもの」もあるので、導入前に無料版RPAツールにはどのような機能の制限があるのか確認しておく必要があります。
十分なサポートを受けられない
無料版のRPAツールは基本的に公式の電話・メールサポートを受けることができません。ダウンロードやインストールの簡単な説明はあっても、詳しいマニュアルや導入のサポートがない場合があります。したがって、導入にはツールを理解する人材やノウハウが必要になってきます。
また、海外のフリーソフトの場合は日本語の情報が少なく英語力が必要で、導入が難しいことも考えられます。こういったことにより、有料版ツールに比べ、学習・教育コストや人的コストがかかってくるのがデメリットです。
おすすめの無料版RPAツール4選
以上を踏まえて、おすすめの無料版RPAツールを4つ紹介します。
表は横にスクロールします
ツール名 | 提供形態 | 有料版の有無 |
---|---|---|
UiPath Community Edition(UiPath Automation Cloud) | オンプレミス | あり |
Microsoft Power Automate Desktop | オンプレミス | あり |
Automation Anywhere Community Edition | クラウド | あり |
マクロマン | オンプレミス | 完全無料 |
UiPath Community Edition(UiPath Automation Cloud)
画像出典: UiPath Community Edition
「UiPath Community Edition」は、UiPath株式会社が提供しているRPAツールです。UiPathは世界で普及しているツールなので、RPAツールを体感したいと考えている方におすすめです。
「UiPath Community Edition」は、個人や小規模の組織(関連会社を含め従業員が250人未満で、売上高が500万ドル未満の組織)において、無料で利用可能です。このRPAツールの特徴は、「UiPath Studio」を使ってドラッグ&ドロップ操作で直感的に自動化のシナリオを作ることができるので、プログラミングの知識がなくても簡単に利用できる点でしょう。。
表は横にスクロールします
初期費用 | 0円 | 月額費用 | 無料 |
---|---|---|---|
提供形態 | オンプレミス | 有料版の有無 | あり |
提供会社 | UiPath株式会社 | 公式サイト | UiPath Community Edition |
Microsoft Power Automate Desktop
画像出典:Microsoft Power Automate Desktop
「Microsoft Power Automate Desktop」は、Microsoft社が提供するRPAツールです。Windows11を利用している方なら、最初からデスクトップ版アプリが組み込まれています。
こちらもプログラミングの知識は不要で、ドラッグ&ドロップ操作で自動化シナリオを作成できます。このRPAツールの特徴は、他のMicrosoft社の製品と連携することで業務がさらに効率化されるというメリットがある点です。たとえば、Power Platformの製品(Power Apps / Power BI / Power Virtual Agent)やTeams、SharePointなどになります。
さらに、無料版でも有料版とほとんど変わらない機能を利用できるところもこのツールの魅力です。
表は横にスクロールします
初期費用 | 0円 | 月額費用 | 無料 |
---|---|---|---|
提供形態 | オンプレミス | 有料版の有無 | あり |
提供会社 | Microsoft | 公式サイト | Microsoft Power Automate Desktop |
Automation Anywhere Community Edition
画像出典:Automation Anywhere Community Edition
「Automation Anywhere Community Edition」は、Automation Anywhere社が提供するRPAツールです。Automation Anywher社はUiPath社と同じく、世界的に利用者が多いですが、UiPathと比較すると日本における利用者は少ないです。
「Automation Anywhere Community Edition」はクラウドのサーバーにアクセスする権利と自由にロボットを作成・実行する権限が付与されます。
このRPAツールの特徴は、ブラウザ上で自動化のシナリオを作れる点です。よってひとつのパソコンではなく、どこからでも自動化シナリオを作製することが可能で、自動化用のPCを簡単に切り替えることができます。
表は横にスクロールします
初期費用 | 0円 | 月額費用 | 無料 |
---|---|---|---|
提供形態 | クラウド | 有料版の有無 | あり |
提供会社 | Automation Anywhere | 公式サイト | Automation Anywhere Community Edition |
マクロマン
画像出典:マクロマン
「マクロマン」は、コクー株式会社が提供する国産のRPAツールです。このツールの特徴はツール利用料が完全無料であるという点です。つまり、有料版がないので機能制限なしに利用ができます。
追加費用を払えば、担当者からのサポートを受けることも可能です。しかし、対応OSがWindows10 Proのみなので、導入の前に自社のパソコンのOSを確認しましょう。
表は横にスクロールします
初期費用 | 0円 | 月額費用 | 無料 |
---|---|---|---|
提供形態 | オンプレミス | 有料版の有無 | 無し |
提供会社 | コクー株式会社 | 公式サイト | マクロマン |
有料版RPAツールが向いているケースもある
ここまでは、無料版RPAツールのメリット、デメリットを紹介してきました。無料版RPAツールは少ない業務の自動化やRPAを試すのには適していますが、本格的に自動化に取り組むのであれば有料版RPAツールの方が良いケースもあります。
たとえば自動化の規模が大きくなると、エラーが起きやすくなります。そういった場合、有料版の管理ツールや公式のサポートが必要になるでしょう。無料版では機能の制限や公式のサポートが手薄のため、解決が困難になってしまいます。管理機能や手厚いサポートが得られる有料版を利用して、本格的な自動化を進めていきましょう。
無料トライアルのあるRPAツール4選
以下では無料トライアルのあるRPAツールを4つ紹介します。ぜひ比較検討する際の参考にしてみてください。
表は横にスクロールします
ツール名 | 初期費用 | 月額費用 | 無料トライアルの期間 |
---|---|---|---|
WinActor | 0円 | 908,000円/年 | 30日間 |
RPAロボパットDX | 0円 | 120,000円/月 | 1カ月 |
Autoジョブ名人 | 0円 | 600,000/年 | 2カ月 |
RoboTANGO | 100,000円 | 50,000円/月 | あり |
WinActor
WinActor は、NTTアドバンステクノロジ株式会社が提供する純国産のRPAツールです。RPAツールで国内シェアNo.1を誇ります。
このRPAツールの特徴は、導入のしやすさと習得の容易さです。実際にNTTグループ社内で利用し続け、日本企業の働き方に合うように改良を続けているので、ITに精通していない人でも簡単に自動化シナリオを開発することができます。また、オンライン環境下であれば自動でソフトウェアをアップデートする機能がついているので、手間を省ける点も特徴です。
表は横にスクロールします
初期費用 | 0円 | 月額費用 | 908,000円/年(無料トライアル30日間) |
---|---|---|---|
提供形態 | オンプレミス | 有料版の有無 | ― |
提供会社 | NTTアドバンステクノロジ株式会社 | 公式サイト | WinActor |
RPAロボパットDX
画像出典:RPAロボパットDX
「RPAロボパットDX」は、株式会社FCEプロセス&テクノロジーが提供する国産のRPAツールです。
このRPAツールの特徴は、専門的な知識が無くても簡単に自動化シナリオを作成できる点です。「技術者に頼らない業務自動化」をモットーにしており、「初心者でも導入が簡単だと思うRPA No.1」を獲得しています。また、月単位での契約が可能で、繁忙期のみアカウントを増やすことも可能なので、費用を抑えることができます。
表は横にスクロールします
初期費用 | 0円 | 月額費用 | 120,000円/月(無料トライアル1カ月) |
---|---|---|---|
提供形態 | オンプレミス | 有料版の有無 | ― |
提供会社 | 株式会社FCEプロセス&テクノロジー | 公式サイト | RPAロボパットDX |
Autoジョブ名人
画像出典:Autoジョブ名人
「Autoジョブ名人」は、ユーザックシステム株式会社が提供する国産RPAツールです。
このRPAツールの特徴は、稼働の安定性です。18年以上にわたる業務自動化のノウハウからHTMLタグ解析機能が適応されており、他にも画面操作の安定性スケジュール実行、スクリーンレコーダー、エラー通知管理機能があり安定性に優れています。また、公式のサポートが充実しています。メールや電話によるサポートを行っており、専任SEからのアドバイスを受けることもできます。
表は横にスクロールします
初期費用 | 0円 | 月額費用 | 600,000円/年(無料トライアル2カ月) |
---|---|---|---|
提供形態 | オンプレミス | 有料版の有無 | ― |
提供会社 | ユーザックシステム株式会社 | 公式サイト | Autoジョブ名人 |
RoboTANGO
画像出典:RoboTANGO
「RoboTANGO」は、スターティアレイズ株式会社が提供する国産のRPAツールです。
このRPAツールの特徴は、シナリオ作成画面を録画することができるので、専門的な知識のない人でもシナリオの再現ができるという点です。また、ひとつのライセンスを習得することで複数のPCから利用することができるので、低価格でRPAが利用できます。
表は横にスクロールします
初期費用 | 100,000円 | 月額費用 | 50,000円/月(無料トライアルあり) |
---|---|---|---|
提供形態 | オンプレミス | 有料版の有無 | ― |
提供会社 | スターティアレイズ株式会社 | 公式サイト | RoboTANGO |
RPAツールを選ぶ際のポイント
以下では、RPAツールを選ぶ際のポイントを紹介していきます。自社の目的にあったRPAツールを選び、失敗が起こらないようにしっかりと確認しましょう。
- 自動化したい業務から選ぶ
- 導入形態から選ぶ
- カスタマイズ性の高いものから選ぶ
自動化したい業務から選ぶ
RPAツールを選ぶ前に自動化したい業務は何かを確認しておきましょう。
RPAの得意な業務は定型化された作業や、顧客へのメール、データ収集・分析などです。業務の内容によってはRPAツールが社内で使っているソフトやシステムに対応していない場合もあるので、自社の自動化したい業務を確認して置く必要があります。
導入形態から選ぶ
RPAツールの導入形態は大きく分けて「クラウド型」と「オンプレミス型」に分けられます。それぞれ機能面や導入の敷居の低さなどに違いがあるため、メリット・デメリットを解説していきます。
クラウド型
「クラウド型」はRPAツールをインターネット経由で利用し、クラウドサービスのように活用するものです。メリットは導入時間の短さです。自社サーバーの構築やインストールが必要ないため、インターネット環境さえあればすぐに導入できます。サーバーの構築などが必要ないので、導入費用が非常に安価もしくは無料になるという、コストを低く抑えられる点も魅力です。
一方で、デメリットはセキュリティ面です。「クラウド型」ではインターネットを通じて外部サーバーにデータをアップします。そのため、サイバー攻撃や不正アクセスによって情報漏洩する危険性があります。自社のパスワードの強化や、セキュリティ対策がしっかりしているRPAツールを選ぶ必要があるのです。また、インターネット障害が起きた際に自動化が止まってしまうというデメリットもあります。
オンプレミス型
「オンプレミス型」は、RPAツールをPCやサーバーにインストールして活用するものです。メリットはセキュリティの高さです。「オンプレミス型」は社内のPCやサーバーという閉じられた環境で利用できるので、「クラウド型」に比べて情報漏洩の危険が少ないです。また、オンプレミス型のRPAはカスタマイズ性が高いものが多く、既存の社内システムとの連携がしやすい点も大きなメリットです。
一方で、デメリットは初期費用の高さです。「オンプレミス型」は、導入のためにサーバー機器やソフトウェアの購入が必要になるため数百万円単位での初期費用がかかってしまうこともあります。また、日々のメンテナンスやトラブル対応も基本的には自社で行わなければならないので、社内にRPAを管理する人材が必要になるという点もデメリットです。
カスタマイズ性の高いものから選ぶ
RPAツールには、カスタマイズ性の高いものと特定の事務作業に特化したものがあります。自社用にカスタマイズする必要があるならば、カスタマイズ性の高いものを選ぶようにしましょう。
カスタマイズ性が高いものは、あらゆる業務に合わせて機能を変更することができます。これにより、さらなる業務の自動化が可能になります。しかし、有効活用するためには専門的な知識が必要になるので、自社で自動化したい業務をあらかじめリストアップしておきましょう。
まとめ
今回は、無料版RPAツールのメリット・デメリット、おすすめツールの紹介をしてきました。さらに、無料トライアルのある有料版RPAツールの紹介や、RPAツールを選ぶ際のポイントも解説しています。
RPAツールは、業務の効率化や生産性の向上、人的ミスの削減などにおいて欠かすことができません。現在RPAの導入を検討している方は、ツール選びで失敗しないためにも自動化したい業務を確認し、予算や自動化したい業務から導入形態、ツールを選びましょう。