2023.08.04(2023.10.24更新)

情報セキュリティ概要・トレンド

ゼロトラストを実現するNDRとは?主な機能や導入するメリットを解説

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「NDRってなに?」
「ゼロトラストの実現にはNDRが効果的って聞いたけれどよくわからない」
このようなお悩みをお持ちの方もいることでしょう。
NDRとは、ネットワーク全体を監視して危険を検知し、対処を行うものです。なぜゼロトラストの実現に、NDRが必要なのでしょうか。
そこで本記事では、NDRが必要とされる背景や、選び方のポイントについて解説します。本記事を読めば、自分にあったNDRが導入できるため、サイバー攻撃などからインターネットを守れます。ぜひ参考にしてみてください。

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ゼロトラストを実現できる「NDR」とは

そもそもゼロトラストとは、「すべてのネットワークを信頼しない」を前提に、さまざまなセキュリティ対策を行うことです。

近年、インターネットの普及と同時に、サーバー攻撃に関するリスクも高まっています。そのためゼロトラストは、注目を集めています。具体的な対策は、以下のとおりです。

  • 社内外のネットワークに関係ない通信経路の暗号化
  • 多要素認証の利用
  • ネットワークや接続されるデバイスの総合的な記録の監視

これらの対策を実現するために有効なのが、NDRです。NDRとは「Network Detection and Response」の略称で、ネットワーク全体を監視して危険を検知し、対処することを指します。

NDRには「Detection(検知・検出)」「Response(対応)」の2つの役割があります。

「Detection」は、対象ネットワーク上のさまざまな記録を集めて分析し、危険要素を検知するものです。ネットワークの状況が可視化されるため、送受信先やデータ量などが把握できます。

「Response」は、ネットワーク状況をリアルタイムで把握し、万が一危険要素あった場合、即座に防ぐ役割があります。

EDR・IDS・SIEMとの違い

NDRと似たツールとして、以下の3つが挙げられます。

  • EDR
  • IDS
  • SIEM

それぞれの特徴は、以下の表のとおりです。

ツール名 概要
NDR ネットワーク全体を監視し、危険を検知し対処をする
EDR エンドポイントセキュリティを行う
IDS 通信の監視や不正アクセスの遮断を行う
SIEM ネットワークの監視やサイバー攻撃などの検知を行う

EDRは「Endpoint Detection and Response」の略称です。エンドポイントとは、パソコンやスマートフォンなどのデバイスを指します。デバイスの状況を監視し、不審アクセスの検知や対処を行います。

IDSは「Intrusion Detection System」の略称です。通信の監視と管理者への警告を行い「不正侵入検知システム」と呼ばれます。

SIEMは「Security Information and Event Management」の略称です。IDSやIPSなどから出力されるデータを組み合わせて分析を行い、ネットワークの監視やサイバー攻撃を検知します。

NDRが必要とされる背景

NDRが必要とされる背景は、サイバー攻撃などからデバイスやデータを守るためです。近年のデジタル化の推進により、インターネットはより身近なものになっています。一方で、サイバー攻撃などの危険が増加しているのが現状です。
さらに手口が巧妙化しているため、従来のセキュリティソフトだけでは対応が困難になりつつあります。
万が一、ネットワークがサイバー攻撃の被害に遭った場合、復旧までに大幅な時間を要します。最悪の場合、データや記録の復元はできません。
NDRを使用すれば、ネットワークに侵入された場合でも、早期発見・対応が可能です。被害を最小限に抑えられるため、需要が高まっています。

NDRの主な機能

NDRの主な機能は、以下の3つです。

  • ネットワークをリアルタイムで可視化
  • 異常を検知
  • AIでネットワークトラフィックを分析

それぞれの特徴を解説します。

ネットワークをリアルタイムで可視化

ネットワークをリアルタイムで可視化できると、万が一、不審なアクセスや記録があった場合に迅速に対応できます。
リアルタイムなので、少しでも不審な要素があれば注意して様子を見ることが可能です。

異常を検知

以上を検知できると、エラーを起こしている場所はどこなのか、どのような対応を取ればいいのかがわかります。
サイバー攻撃やウイルス感染は、早期発見・対応が欠かせません。対応が遅れるとデータの復旧に時間がかかり、最悪の場合復元できない可能性があります。
異常を検知できる機能を持っている点は、大きなメリットです。

AIでネットワークトラフィックを分析

ネットワークトラフィックとは、インターネットやLANなどコンピューターの通信回線で、一定時間内に転送されるデータ量のことです。
AIがどのような危険があるのかを分析してくれるので、適切な対応ができます。

ゼロトラストの実現にNDRを導入するメリット

ゼロトラストの実現にNDRを導入するメリットは、以下の2つです。

  • 簡単に導入できる
  • 細かいチューニングがいらない

それぞれ見ていきましょう。

簡単に導入できる

NDRは、簡単に導入できます。ネットワークの中心であるコアスイッチのミラーポートから、ネットワークトラフィックをワイヤデータとして取得するため、デバイスなどにエージェントをインストールする必要はありません。
ワイヤデータは、サーバー攻撃の加害者側で削除や改ざんが不可能です。そのためリアルタイムなデータとして、注目を集めています。

細かいチューニングがいらない

NDRは簡単に導入できるだけでなく、運用にあたって設定のチューニングが不要な点もメリットです。
たとえばIPSなどの場合、環境や運用方法に合わせてチューニングを行う必要があります。一方NDRは、自動で学習する機能を持っているため、細かいチューニングがいりません。
また機械によるチューニングは、検知ミスなどが少ない点もメリットです。

ゼロトラストの実現にNDRを導入するデメリット

NDRの導入時は、運用負担が大きくなりがちです。
NDRは、ネットワークをリアルタイムで可視化して、異常を検知できます。しかし異常の内容を把握して最終的な対応策を決めるのは、運用担当者です。
運用担当者の負担を減らすためには、XDR(インシデントの監視と対処を行うサイバーセキュリティソリューション)を導入したり、外部委託を検討したりするのがおすすめです。

NDR製品を選ぶ際のポイント

NDR製品を選ぶ際のポイントは、以下の2つです。

  • 対応プロトコルの数
  • 運用のしやすさ

それぞれ解説します。

対応プロトコルの数

NDRを選ぶ際は、対応プロトコル数が多い製品を選ぶのがおすすめです。プロトコルとは、通信規格のことを指します。
サイバー攻撃の加害者は、従来の製品が対応していないプロトコルをターゲットにする傾向にあります。対応プロトコル数が少ない製品だと、異常の検知漏れなどが起きやすいです。
対応プロトコル数は、製品によって異なります。たとえば「Windows 2000」の場合の確認方法は、以下のとおりです。

  1. システム管理者の「Administrator権限」でログオン
  2. [スタート]ボタン→[設定]→[ネットワークとダイヤルアップ接続]を選択
  3. [ローカルエリア接続]を右クリックし、メニューから[プロパティ]を選択
  4. 「インターネットプロトコル(TCP/IP)」のチェックボックスがオンになっているか確認

運用のしやすさ

NDRは長期にわたって使用するため、運用のしやすさも重要です。

具体的には、以下のポイントに沿って選びましょう。

  • ダッシュボードが使いやすい
  • 収集データ量が豊富にある
  • 分析能力が高い

自分にとって使いやすい機能が揃っているNDRを選ぶのがおすすめです。

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画像引用元:NordVPN

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まとめ

ゼロトラストを実現するためには、NDRの導入が必要不可欠です。近年増加するサイバー攻撃やウイルス感染からインターネットを守るためには、早期発見・対応が求められます。

NDRはインターネットをリアルタイムで可視化し、異常を速やかに検知するため、万が一サイバー攻撃の被害に遭っても迅速に対応が可能です。

本記事で紹介した選び方を参考にして、適切な機能を持ったNDRを導入してみてください。

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