2022.09.06

ビジネス

CRMとは?初心者向けにわかりやすくメリットや基本機能を解説

今やビジネスシーンにおいて、欠かせない存在になりつつある「CRM」。その名を何となく耳にしたことがある人は多いと思いますが、CRMについて明確に説明できる人はいったいどのくらいいるでしょうか。

「CRMって何のこと?」「言葉は知っているけれど、意味までは知らない」といった方々のために、初心者でもわかりやすくメリットや基礎情報について紹介します。ぜひこの機会に、CRMへの理解を深めましょう。

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CRMとは?わかりやすく解説

CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、日本では「顧客関係管理」などと訳されています。もっと具体的に説明すると、CRMとは顧客と優良関係を築き、その関係を継続させるための経営手法です。あるいは、それを実現するためのシステムやツールを指している場合もあります。

CRMを説明するうえでよく例に出されているのが、アニメ「サザエさん」の登場人物・三郎さんです。通称“サブちゃん”は三河屋で働いている青年で、サザエさん一家から絶大な信頼を得ている人物。醤油などを切らしたベストなタイミングで勝手口から「ちわー!」と現れては注文を受けていることから、“サブちゃんはサザエさん一家の顧客情報、消耗品の消費ペースをしっかり把握している” “CRMを的確に実践しているビジネスパーソン”などと言われています。

私たちもサブちゃんのようにベストなタイミングで商品やサービスを提供できればよいのですが、そう簡単ではありません。顧客一人ひとりのもとへ足を運ぶとなると、時間的にも体力的にも問題があるでしょう。そこで、重要になってくるのがCRMなのです。
具体的には、顧客の氏名や年齢、購買履歴などの情報を一元管理し、その蓄積した情報を元にマーケティングやマネジメントなどを行っていきます。

SFAとの違い

似たような言葉に「SFA」というのがありますが、SFAとは「Sales Force Automation」の略です。日本では「営業支援システム」や「営業支援ツール」と呼ばれています。

CRMもSFAも営業活動をサポートするという意味では同じですが、その大きな違いはSFAが“見込み顧客を顧客に変えるため”のツールであるという点。
営業活動の記録や進捗状況など、営業に関わるデータを一元管理し、営業活動を効率化させていくのがSFAであり、その過程で得たデータをもとに顧客との優良関係を構築・維持させるのがCRMなのです。イメージとしてはCRMが「顧客の“見える化”」、SFAは「営業の“見える化”」と覚えておくといいでしょう。

MAとの違い

MAとは「Marketing Automation」の略称で、文字通りマーケティング活動を自動化・効率化するためのツールです。顧客へアプローチするという点ではCRMと似たようなところがありますが、MAがアプローチを図るのはあくまで“見込み顧客”。企業の顧客を管理するCRMに対して、MAは今後顧客になってくれそうな人たちをターゲットにしていきます。

たとえばMAツールを活用すると、自社サイトへの訪問歴などがわかるため、商品やサービスに対するその人の関心度が把握できるようになるのです。また、見込み顧客の属性に合わせたメール配信などもおこなえるので、効率的なアプローチがかけられます。

 ERPとの違い

ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略で、日本語に直訳すると「企業資源計画」となります。つまり、企業の経営資源である人・物・資金・情報などを一元管理し、有効活用していくための手法、あるいはそれを実現するためのシステムのことです。

EPRを活用すると会計管理システムや販売管理システムなど、今まで部門ごとに構築されていたシステムがひとつに統合され、その結果全体の効率化が可能となります。別名「統合基幹業務システム」と呼ばれることも。

CRMの目的は?なぜ必要なのか

CRMの目的は、企業の売上げ増加に他なりません。では、なぜCRMが売上げアップに繋がるのか、そしてなぜCRMは重要視されているのでしょうか。

その理由は、新規顧客の獲得よりも、既存顧客の囲い込みの方がコストパフォーマンスに優れているためです。今やインターネットが普及し、指先ひとつで簡単に情報が手に入る時代。商品購入の選択肢も爆発的に増えたことで、顧客のニーズも多様化し、消費市場も大量の製品で溢れかえるようになりました。

もはや製品そのものの品質では差別化できなくなっている昨今、このような状況下で新規顧客を獲得するためにはかなりのコストと期間を要します。実際、新規顧客を獲得するには既存顧客の5倍ものコストがかかる と言われています。
もちろん、既存顧客をただ維持するだけでは新規の売り上げ増加にはつながりません。ここで重要なのはCRMにより顧客満足度を向上させ、LTV(顧客生涯価値)を向上させることです。徹底的に顧客のことを知り、一人ひとりに合わせたきめ細かな対応やサービスを提供することで既存顧客がもたらす売り上げも増加していきます。結果として、新規顧客獲得のコストをかけずとも企業の売り上げ増加に繋がっていくのです。

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CRMを導入するメリット

ではここからは、CRMを導入するメリットについてご紹介しましょう。まず主なメリットは以下の3つ。

  • 業務を効率化できる
  • 業務の属人化を防止できる
  • 顧客満足度が向上する

それぞれのメリットについては、下記で詳しくご説明します。

 業務を効率化できる

まずCRMを導入すると、社内の業務効率化が図れます。たとえば今まで紙やExcelなどで顧客情報を管理していた場合は、情報を探したり他の部署へ情報を共有したりするのも一苦労でした。しかしCRMは多くの顧客情報を一元管理できるので、探す手間を大幅にカットできます。また情報共有に関しても、システムにアクセスすれば簡単に閲覧できるように。ツールによっては自動で名刺の情報を取り込めるものもあるため、入力作業の効率化も大いに期待できるでしょう。

業務の属人化を防止できる

属人化とは、特定の担当者しか業務の手順を把握していない状態を指します。担当者においては“専門性が高まる”“自分のやり方で作業を進められる”といったメリットが少なからず存在しますが、もしその担当者が異動や退職などによって職場を離れてしまった場合はどうでしょう。代わりに業務を務められる人がいなくなるという危険性も考えられます。他の人に引き継ぐにしても時間がかかりますし、場合によっては業務のストップや顧客情報が失われる可能性も否めません。

そうならないためにも、常日頃から社内における情報連携を円滑にさせておくことが大切です。CRMを導入して情報の可視化を進めれば、業務の属人化も防ぐことができます。

顧客満足度が向上する

そもそもCRMを導入する最大の目的は、優良顧客を増やすことです。優良顧客を増やすために顧客のニーズに合わせたサービスや商品提供が必要となるので、それだけでも顧客満足度は向上します。

また先ほども触れた通り、CRM導入には“業務効率の向上”というメリットがあります。業務効率が上がれば、顧客への対応もスムーズかつ的確になるでしょう。結果的に、顧客満足度の向上にも繋がるかもしれません。

CRMを導入するデメリット

CRMはさまざまなメリットをもたらしますが、以下のようなデメリットも存在します。

  • 導入・運用コストが発生する
  •  すぐに効果を得られない

 導入・運用コストが発生する

CRMを導入する際には、当然ながら金銭的なコストが発生します。費用相場はツールの種類によってさまざまですが、月額制のCRMシステムを導入した場合はランニングコストもかかってくるでしょう。

またシステム自体の費用に加え、システムの使い方に関する説明会や研修にも費用がかかるので要注意です。導入・運用コストが気になる場合は、まずは無料トライアルなどを利用し、その効果を実感してから導入を進めるのもひとつの手かもしれません。

すぐに効果を得られない

CRMがその真価を発揮させるのは、一定量の顧客データが蓄積されてからです。効果を実感できるまでには、どうしても時間がかかります。

そもそも、これまでに馴染みのないものを導入するわけですから、CRMシステムへの移行がスムーズにできないケースも少なくありません。ただ漫然とシステムの導入を進めるのではなく、CRMの必要性を理解しているリーダーを筆頭に運用体制を整え、丁寧な導入プロジェクトを進めることが必須となります。

CRMの基本機能

ではCRMにはいったいどのような機能が備わっているのでしょうか。
ここからはCRMの基本機能として、以下の項目についてご説明します。

  • 顧客情報管理機能
  •  問い合わせ管理機能
  •  メール配信機能
  •  顧客分析機能
  •  基幹システムとの連携機能

顧客情報管理機能

まずCRMの基本機能のひとつが、「顧客情報管理機能」です。顧客の氏名・年齢・性別などの基本情報はもちろんのこと、購入日や購買金額などの購買履歴情報なども一元管理できます。これにより膨大な顧客管理を手軽かつ確実に管理できるうえ、社内での情報共有もしやすくなるでしょう。また、それらの顧客情報に属性を付与して、グループ分けすることも可能です。

問い合わせ管理機能

CRMが管理できるのは、顧客の基本情報や購買履歴だけではありません。問い合わせ管理機能とは、顧客からの問い合わせ内容や返信履歴などを一元管理できる機能のこと。そのメリットとしては、問い合わせ内容の分析に役立つほか、可視化されるおかげで対応漏れや二重対応を防げるようになります。

メール配信機能

優良顧客を増やすためには、企業側からの最適なアプローチが必要です。CRMにはその手段のひとつとして、「メール配信機能」が備えられています。同一のメールを登録者全員に一斉送信できるのはもちろんのこと、顧客をセグメントし、キャンペーン情報やクーポンなどを一括配信することも可能。

またメールの開封率も可視化できるため、メール開封に繋がる時間帯や件名、文章量などを比較検証できるようになります。上手く活用できれば、メール送信の作業が効率化されるだけでなく、メール1通1通の効果も見込めるでしょう。

顧客分析機能

「顧客分析機能」とは文字通り、CRMに蓄積された顧客データを元に、さまざまな分析ができる機能のことです。たとえば顧客の購買履歴などを分析すれば、顧客ごとの趣向や行動傾向などが掴めるように。それをもとに、新たな経営戦略やマーケティング戦略を立てることが可能になります。

基幹システムとの連携機能

多くのCRMには、基幹システムとの連携機能が用意されています。他のシステムとデータ連携できれば、今までバラバラに管理されていた社内データをCRMに集約することが可能。入力の手間なども省けます。

またCRM単体でも多数の機能が備えられていますが、他のシステムと連携させることでより高い利便性を叶えられるでしょう。データ連携によってどのようなことができるのかは、連携するシステムによって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

CRMシステムを選ぶポイント

“CRMシステム”とひと言でいっても、その種類は実に多様です。数あるシステムの中から自社に合ったシステムを選ぶためには、どのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。この項目では、CRMシステムを選ぶポイントをご紹介します。

CRMシステムの選定前に確認すること

CRMシステムを選定する前に、まずは下記の項目を必ず確認しましょう。

自社が抱えている課題

課題を洗い出すことで、自社の現状を把握することができます。自社の課題に対し、CRMが最適解であるかを確認する意味でも重要なポイントです。

導入目的

自社に合うものを選ぶ際に着目すべきポイントは、「なぜCRMを導入するのか」「CRMで何を達成したいのか」という目的です。ここを明確にしないと、結局ツールを使わずじまい…ということも起こりかねないので注意しましょう。

必要な機能

ツールは多機能であればあるほど魅力的に感じますが、初めてのCRM導入であれば、目的達成のために必要な機能をカバーしていれば充分です。逆に必要のない機能が多いと、その分コストもかかるうえ、現場の負担が大きくなる可能性も。

 既存システム

CRMツールの多くはさまざまなシステムと連携可能ですが、中には連携できないシステムがある場合も考えられます。そうなるとかえって作業効率が悪くなるので、前もって自社が導入しているシステムを確認することをおすすめします。

CRMシステムの選び方のコツ

CRMシステムの選び方にもいくつかのコツがあります。システムを選ぶ際には、以下のポイントを意識してみてください。

クラウド型なのかオンプレミス型なのか

クラウド型はインターネット上で顧客情報を管理するツールで、そのメリットにはすぐに運用できる点や初期費用が安い点などが挙げられます。一方オンプレミス型は自社のサーバー内で構築・運用するタイプのツールで、カスタマイズの自由度の高さやセキュリティが強固であるのが主なメリットです。ただしその分、初期費用の負担が大きく、運用前に機器を設置したり環境設定を行ったりする必要があります。そういった手間をかけたくない人は「クラウド型」、セキュリティやカスタマイズ性を重視したい人は「オンプレミス型」がおすすめです。

 サポート体制は十分か

CRM導入直後は何かとわからないことも多いので、サポート体制が手厚いシステムを選ぶことが大切です。販売会社によってサポート体制も異なるため、その際に「保証期間はどのくらいか」「24時間対応してくれるのか」「チャットサポートに対応しているか」などを考慮して、製品を選んでいきましょう。

無料のトライアル期間はあるか

“百聞は一見にしかず”という言葉があるように、どんなに詳細な説明を受けても、システムの使用感は実際に使ってみないとわかりません。そこで導入前にぜひ活用したいのが、無料トライアルです。製品によってはトライアル期間や機能が制限されている場合もあるので、製品ごとにしっかり確認してください。

まとめ

CRMの選定や導入は決して容易なことではありませんが、正しく導入すれば、それ以上の恩恵を企業にもたらしてくれることでしょう。今回紹介したポイントを参考にしながら、ぜひ自社に合った製品を見つけてみてください。また、今までCRMに興味がなかった方も、この機会にCRM導入を検討してみてはいかがでしょうか。