導入事例

大阪府の守口市教育委員会は、新学習指導要領の実施に向けてICT環境の整備に着手しました。
具体的には、2015年度に市内の中学校で1年間の実証実験を行ったあと、2018年度には、全小中学校に対してiPadとWindowsタブレットPCを導入しました。当初はMDMの導入を見送った守口市教育委員会ですが、教師が授業に専念できる環境を作るためにはMDMが欠かせないとし、MobiConnectを導入。
タブレットPC活用推進リーダーと呼ばれる教師たちを中心に、現場では、授業における子どもたちのICT活用が広がっています。

学んだ知識を活用し、ICTを活かして探究できる学習プロセスを

大阪府の守口市教育委員会は、2020年から全面施行される新学習指導要領の実施に向けて、2015年度からタブレットの導入に着手しました。同市では、これまでもスクール・ニューディール事業等も活用しながら、全普通教室に電子黒板や実物投影機などの整備を進めてきましたが、2015年度からは学習者が活用できるICT環境の整備に取り組んでいます。

同市教育委員会の指導主事 持田裕一氏は、「これまでのICT整備は教師が使うことを重視していましたが、新学習指導要領では情報活用能力や、“思考力・判断力・表現力”の育成など、学習者が学んだ知識を活用して、探究する学習が求められています。教師は今までのように教科書の内容を教えるだけでなく、子供たちがICTを活用して知識をアウトプットしたり、自らネットの情報を集め、まとめたり、発表したり、探究したりできるような学習プロセスを作ることが大切です。タブレットは、そうした学習を実現するために必要なツールだと考えています」と語る。

持田 裕一 氏

とはいえ、いきなり市内の全小中学校にタブレットを配備するのは、教師にとっても唐突です。そこで守口市教育委員会は、2015年度に中学校統廃合により新設された楠風中学校をICT教育推進研究校に指定し、1年間の実証実験に取り組むことにしました。同中学校にはiPadが90台、WindowsタブレットPCが10台導入されると共に、可搬式の無線APや授業支援システムなども整備され、子どもたちが主体となってICTを活用した学びがスタートしました。

先生が授業に専念できる環境を築くためにMDMは必須

ところが、守口市教育委員会は実証実験の楠風中学校にiPadを整備したとき、MDMの導入を見送りました。これについて持田氏は、「正直なところ、最初はMDMがどういうものか分からず、本当に必要かどうか判断できずにいました。iPadは、Apple Configuratorで管理できるというので、90台くらいならMDMなしで管理できると思っていました」と語っています。当時の現場感としては、ICT環境の整備はMDMの他に導入しなければならない製品やサービスが多く、限られた予算の中では、生徒の学習に直結する製品の優先順位が高かったというのです。

しかし、実際にiPadを導入した後は、iOSのアップデートや、アプリのインストール作業などが頻繁に発生し、ICT担当の教師に大きな負担がかかる事態になりました。持田氏は、「そもそも教師は休み時間も5~10分しかなく、放課後も時間に余裕があるわけではありません。そんな中で教師が端末の不具合を確認したり、アップデートの作業を行ってもらうのは無理だと思いました」と語っています。また同時に現場の教師たちからは、可搬式の無線APについても「短い休み時間で機器の準備やセッティングが間に合わない」と声が寄せられました。その結果、現場での端末稼働率が下がってしまい、持田氏は改めて、教師が授業に専念できる環境の大切さに気づいたといいます。「教師は授業のプロであり、端末を管理することが仕事ではありません。そのため、やはり端末管理にはMDMが必須だと考え、次年度からMobiConnectを導入しました」と持田氏は語ってくれました。

リモート管理で効率化。インターフェースが見やすいのもメリット

このような楠風中学校の実証実験を踏まえて、新たにICT環境を整備したのが2016年度に新設された義務教育学校「守口市立さつき学園」です。同学園には無線LAN環境を全教室に常設化し、iPadを80台導入しました。そして、前年に実証実験を行った楠風中学校のiPad90台と合わせて、教育センターからMobiConnectで端末管理をできるようにしました。持田氏は「こうした環境を構築したせいか、さつき学園では一気に稼働率が上がりました。やはり、いつでも、どこでもiPadがさっと使えて、教師も端末管理を気にせずに、授業でのタブレット活用について試行錯誤できる環境があれば、稼働率は上がるのだと手応えを感じました」と語っています。

MobiConnectを選定した理由について持田氏は、「教育委員会なのでメーカーの指定はできませんが」と前置きをしつつ、“遠隔で端末を一括管理できるもの”“端末を制御できるもの”“クラウドで管理できるもの”や、コスト面などの条件をあげ、結果としてMobiConnectが導入されたと説明してくれました。またMobiConnectの実際の活用としては、アプリの配信やアップデートが多く、またカメラ機能のON/OFF制御もおこなっているといいます。授業によって一次的にカメラを禁止にしたり、解除したりといった要望が現場の教師から寄せられているようです。

ほかにも、持田氏はMobiConnectについて「端末管理が本当に楽になった」と話してくれました。「たとえば学校で端末に不具合があっても、MobiConnectからどのような状況なのかを知ることができるので、ICT支援員による対応も迅速におこなうことができます。またMobiConnectはきめ細やかな設定に対応しておりインターフェースも見やすいので、使いやすいのが良いですね」と語っています。

アウトプットの活動を増やし、子供たちの主体性を伸ばす

守口市教育委員会は2018年度には、市内の全小中学校に対してiPad42台、WindowsタブレットPC41台を導入し、本格的にICT教育をスタートさせました。全普通教室でタブレットが使用できるよう無線LANも整備し、現在はiPadが972台、WindowsタブレットPCが820台稼働しています。またタブレットを活用したICTの効果的な活用が広がるよう「タブレットPC活用推進リーダー」と呼ばれる教師を募集し、現在はその推進リーダーにiPadを貸与して、推進リーダーが中心となって、その授業でのICT活用について先進的な実践研究をおこなっているのが同市の特徴です。

実際に、授業におけるタブレットの活用は急速に広がっています。体育ではとび箱やマット運動、柔道の練習を動画撮影して自分の動きを振り返ったり、英語の授業では、大阪の魅力を伝えるプレゼンテーションを英語で行ったりしました。また家庭科では、教科書の通りに調理実習を行うのではなく、より美味しくなるレシピや盛り付けをネットで調べたり、小学校の国語では俳句を鑑賞し、ノートに描いた情景描写の絵を写真にとって皆で共有する活動など、さまざまな場面で活用されています。持田氏は「子どもたちの学習に対する意欲・関心はタブレットを活用することで非常に高まったと感じます。アウトプットの活動が増えるので、自らの“気づき”を促進し、“何かを作りたい”、“表現したい”と思う気持ちが、主体的な学習につながっていると思います」と語っています。

また教師にとっては、カラーの教材が使えるようになったこともメリットだといいます。教材の上から書き込んだり、魅力的な教材が使えたりと工夫も増え、教材の準備がしやすくなったというのです。

ICT活用普及のためタブレットPC活用推進リーダーが活躍

持田氏は今後の取り組みについて、「タブレットPC活用推進リーダーの教師たちが市内にて指導的立場になってICT活用を広げてほしい」と述べています。これからの時代、ICTを活用した授業は必須ですが、現場ではどのような授業をしていいのか分からないという教師も多く、研修の場が求められているからです。

持田氏は、「MobiConncetの仕組みや機能についても推進リーダーの教師たちに知ってもらいたい」と話してくれました。子供たちが多様な形で学べる環境を築くために、さらに現場でMobiConnectを活用していきたいというのです。
そして2030年を見据え、同教育委員会の施策として先進的なICT活用力を持つ人材の育成と、その普及に向けた取組みについて予算確保も含めて全力で注力していきたい」と持田氏は語っています。

守口市教育委員会
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〒570-8666 大阪府守口市京阪本通 2丁目5番5号
大阪府の守口市教育委員会は、新学習指導要領の実施に向けて2015年度よりICT環境の整備に着手。
1年間の実証実験を行ったあと、2018年度には、全小中学校に対してiPadとWindowsタブレットPCを導入している。
タブレットPC活用推進リーダーの教師を中心に、現場でのICT活用が広がっている。
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