「パスワードが分からず退職者のパソコンを初期化できない」。そんなピンチを解決し、デバイス管理をもっと簡単に

株式会社TORICO

業種
製造・メーカー
導入規模
50台以上
OS
iOS / macOS

mobiconnectで実現したこと

  1. Point01

    IDもパスワードも分からなくなったパソコンのアクティベーションロックを解除できた

  2. Point02

    「機能は求めないのでコストを抑えたい」「早期に導入したい」という要望がかなった

  3. Point03

    内部監査時などもデバイスのOSバージョンやセキュリティの確認が容易になると期待!

目次:

日本の漫画を「全巻まとめて販売」「実店舗を通じた作家イベントの開催」といったサービスで国内外に広めている「株式会社TORICO」。従業員がシステム開発やデザイン業務に使うパソコンや、スマートフォン、タブレットを安全に管理するにあたり「mobiconnect(モビコネクト)」を採用しました。導入の経緯や現在の利用状況、今後への期待などを開発本部情報システム部の四斗邊貴博様に伺いました。

漫画の全巻販売に加え、実店舗では作家のサイン会も開催

世界に「楽しみ」を増やそうと、漫画を通じて数々のサービスを提供している「株式会社TORICO」。まずは会社概要と併せ、主軸であるEコマース事業とイベント事業についてお聞きしました。

四斗邊 氏

―弊社は2005年に設立され、2022年に東京取引証券所に上場しました。最新の2024年3月の決算短信では年商39億円、従業員179人という規模です。

主力はEコマース事業で、漫画の単行本を1巻から最新刊または最終巻までまとめて購入できる国内最大級の通販サイト「漫画全巻ドットコム」が大変人気です。最新作から懐かしのタイトルまで扱い、新品、中古、電子書籍の形式でご購入いただけます。

すでに連載が終わった作品も売れ行き好調で、例えば映画の大ヒットが記憶に新しいバスケットボールの漫画も新装版が登場し、根強い需要があります。
もう一つの柱は、イベント事業の「マンガ展」です。東京の池袋と渋谷、名古屋、大阪、台湾とシンガポールに実店舗を所有し、作家のサイン会を開いたり、実写化ドラマや映画とのコラボで俳優のトークショーやコラボメニュー・グッズ販売を行ったりしています。

なお「TORICO」という社名には『「日本」だけではなく「世界」をただ「好き」じゃなく「虜」にして"世界に「楽しみ」を増やす"こと』の思いが込められています。実際に日本の漫画は、アジアを中心に海外でも非常に人気で、越境ECでもすぐに売り切れてしまうほどです。

そんな弊社の強みは、お客さまの要望にあらゆる角度で応えられることでしょう。書籍を届けるための物流拠点と販売するECサイトを持ち、主要都市の実店舗ではアーティストとファンをつなぐイベントを開催できます。サービスをさまざまな形態でタイムリーに提供できるのが大きな特長です。

上場を前にデバイス管理の重要性を再認識。属人化を防ごうとMDMを検討

会社が成長して上場を目指す一方、退職者のパソコンでIDとパスワードが分からず、初期化できなかったことも……。情報システム部ではデバイス管理の属人化を解消し、デバイス情報を詳細かつ容易に把握しようとMDM(モバイルデバイス管理)サービスの導入を検討し始めます。

四斗邊 氏

―私たち情報システム部では、業務の一環として従業員が使うパソコンやタブレットを管理しています。「mobiconnect」を導入する前は、各デバイスの状態を把握するにあたり、主にGoogleのスプレッドシートを利用していました。

具体的には、デバイスごとに番号を決め、購入した時期をメモしていましたね。しかしOSのバージョンなどは記録しておらず、会社が上場を目指すにあたり、IT資産としてより詳細に管理する必要があると感じるようになりました。

また、各デバイスには第三者に使われないよう保護するアクティベーションロックをかけていますが、解除に必要なIDやパスワードは各従業員が決めていました。そのため、例えば退職者が出た時に確認を忘れると初期化が困難になることもあり、対策が求められていました。加えて、こちらはまだ解決していませんが、デバイスのキッティングにもかなりの労力を費やしていますね。WindowsでもMacでも、パソコン1台を調整するのに1時間ほど要するので大変です。

こうした課題を解決しようと、MDMサービスの導入を検討することになりました。さらに弊社では、一部の従業員がフルリモートで勤務しているため、遠隔でもデバイスのソフトウェアが最新の状態に保たれているか確認するためにも、MDMの導入が必要だと感じていました。

採用理由はコストパフォーマンス。内部監査時の資料作成も容易になると期待

各社のMDMサービスを調査・比較した上で最終的に選ばれたのは「mobiconnect」。コストパフォーマンスの良さが決め手になりました。実際の導入時にはデバイスの初期化が必要であり、データ消去など危惧する従業員もいるため、環境を整え不安を払拭し、完全移行することが目標です。

四斗邊 氏

―MDMの導入を検討するにあたり、当初は他社のサービスが候補に挙がっていました。しかし、私たちが求める以上にアンチウイルスなどのセキュリティ面での機能が多く、次第に「そこまで機能を使いこなせないだろう。もっとシンプルで価格を抑えたサービスはないものか」と考えるようになりました。弊社としては、極端に言うとMDMでアクティベーションロックさえ解除できれば十分だったわけです。

そんな時にネット検索で出合ったのが「mobiconnect」です。特に弊社では、開発者や店舗の運営スタッフ、デザイナーがmacOSを使って作業を進めるため、社内のiPadやiPhoneも含めて一元管理できるのが大きな魅力でした。もちろん機能も納得で、何よりもコストを抑えられることに大満足でしたね。インヴェンティット社のホームページも見やすくて好印象だったことを覚えています。

また、当時を振り返ると「世の中にはmacOSに対応したMDMサービスが少ない」と感じていました。そう考えると、「mobiconnect」は弊社のニーズを満たす数少ないツールなのかもしれませんね。

導入を前に懸念点はありませんでしたが、後になってデバイスの初期化が必要だと分かり、現在は新しい環境への移行がやや足踏みしている状態です。開発者や店舗スタッフは問題ありませんが、デザイナーは初期化に対して「蓄積したデータが消えないだろうか」「グラフィックデザインソフトの設定がデフォルトに戻るのでは」と心配しています。安全なバックアップの仕組みを確立させ、彼らの不安を除くことが課題ですね。

なお、「mobiconnect」の導入を進めているのは30台のMacBookと、各25台のiPhoneおよびiPadです。MacBookは通常業務に、後者2つは主にECサイトの検証に使っています。イベント店舗では時にSNSを用いて、会場でのメニュー・グッズ商品を紹介したりする目的もありますね。

実際にインヴェンティット社との打ち合わせが始まると、まず私たちの質問に対する回答が的確で分かりやすく、信頼感を覚えました。特に印象的だったのは、数ある中でもっとも価格を抑えたプランを提案してくれたことです。「こちらの気持ちを察している」と好感を持てましたね。「高い機能は不要なのでコストを抑えたい。しかも早期に課題を解決したい」という、弊社の要望をくんでくれました。

現在は情報システム部の通常業務である、社内の資産管理やツール開発、インフラ関連の案件などと並行しながら「mobiconnect」の導入を進めています。移行が完了したらISMS(Information Security Management System/情報セキュリティマネジメントシステム)認証の更新時にも、各デバイスの状況をスムーズに把握できるでしょう。内部監査に必要な資料も簡単に作れると期待しています。

逆に「mobiconnect」がなかった場合、例えば内部監査時に、全ての従業員にOSのバージョンやセキュリティの状況を尋ねる必要があったでしょう。もちろんフォームを使えば一斉に質問できますが、確認方法を伝える資料を作るのは手間ですよね。そもそも従業員も通常業務を抱えているので、いちいちデバイスを調べて期限内に回答するのは負担だと思います。

組織が小さいうちに導入すれば、費用も手間も抑えられるはず

四斗邊氏が「mobiconnect」への移行を進める中で感じたのは、組織が小さいうちに導入しておくことのメリット。会社の成長やデバイスの追加購入が見込まれる場合、早めにMDMサービスを比較・検討するよう勧めます。

四斗邊 氏

―「mobiconnect」の導入が完了したら、情報システム部の負担も解消し、今まで以上に通常業務に集中できるようになると思います。生産性もさらに上がると期待していますね。目標はWindowsパソコンも含めたデバイス管理の一元化で、全て「mobiconnect」に任せるべきか検証している最中です。

なお個人的には、組織が小規模でデバイスの数も少ないうちにMDMサービスを導入するよう勧めます。それぞれ増えてからでは、パソコンの買い替えや代替機の手配など移行に伴うコストもかさみます。しかも組織が巨大化すると、日頃からコミュニケーションを取らないメンバーも出てきますよね。例えば、初対面の人に「デバイスを初期化してください」と依頼するのは骨が折れる作業です。

さらに「mobiconnect」は、紛失時や盗難時にデバイスをロックできるため、セキュリティ強化を目指す企業でも重宝するでしょう。繰り返しになりますが、弊社でも上場を前にISMSやプライバシーマーク(Pマーク)を取得しておりますが、取得する過程でMDMの役割を認識しました。組織の拡大や成長が想定されるのであれば、早めに導入を検討してはいかがでしょうか。情報システム部という立場からしても、「mobiconnect」は管理画面も直感的で使いやすいのでお勧めです。

加えてインヴェンティット社の担当者は、いつも“お客さま目線”でいてくれるのがうれしいですね。「教育機関との取引が多い会社」という点でも信頼感があります。また現在は、ICT教育の浸透によって小中学校の授業でもiPadなどタブレットデバイスが活用されていると聞きました。MDMの重要性を感じるとともにインヴェンティット社とのコミュニケ―ションする上で世の中の変化やニーズを知るいい機会にもなっています。

( 取材日:2024年5月)


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