ICTを活用した学びの選択肢を広げ、どんな状況でも学びが継続できる環境をめざす

岩田中学校・高等学校

業種
学校・教育委員会
導入規模
1,000台以上
OS
iOS / iPadOS

mobiconnectで実現したこと

  1. Point01

    1人1台のタブレット導入でアクティブ・ラーニングを実現

  2. Point02

    学校と家でiPadを日常的使うツールに

  3. Point03

    双方向性のある、新しい学びへの挑戦

岩田中学校・高等学校(大分県大分市)は、2019年度から本格的にiPadによる1人1台環境をスタートしました。同校では、安心・安全な環境を築くMDMに「mobiConnect」を採用し、生徒たちの情報リテラシーに考慮した活用を進めています。また一方で、コロナ禍の休校期間中は、mobiConnectを通して学習の継続も実現。オンライン授業など変化が求められる学校の学び方に対して柔軟に対応しています。

毎日家に持ち帰り、学習に使うツールだからこそICT活用が進む

大分市にある岩田中学校・高等学校は、“社会に有為な人材育成”を教育理念に掲げる男女共学の中高一貫校です。同校の特徴は、一人ひとりの自己実現に向けた多様なカリキュラムを設置していることで、具体的には難関大学の合格をめざす「IWATAコース」や、グローバルな人材育成をめざす「APU・立命館コース」、また医学部合格に特化した「医進クラス」も設けています。6年間の一貫教育を活かし、独自の指導で、自分の夢を掴みとる学力や人間力の育成に力を入れているのです。

岩田中学校・高等学校では、ICT教育にも積極的に取り組んでいます。生徒たちが未来の社会をたくましく生きるためには、情報活用能力や課題解決能力が必要で、ICTを使いこせることが重要です。同校で技術・情報を担当する八木真也教諭は「時代や社会の変化に合わせて生徒たちが求められる能力も変わり、学び方も一斉授業からアクティブ・ラーニングへとシフトしてきました。こうした学習を実現するためには、ICTが必須であり、1人1台のタブレット導入に踏み切りました」と経緯を述べています。

同校ではICT教育の一環として、2018年1月から高校2年生を皮切りにiPadによる1人1台環境を導入。2019年度からはすべての学年で本格的に1人1台をスタートさせ、2020年6月現在は、中学1年生から高校3年生まで、約600台のiPadが稼働しているといいます。「1人1台については、一気に進めなければICT活用が広がらないと考えました。一般的には、学校共用の端末をグループで使うというケースが多いですが、それではあまり使われず、保管庫に眠ったままという状況になりかねません。iPadを家に持ち帰り、日常的に学習ツールとして使うからこそICT活用が進むと考え、全学年の導入を実施しました」(八木教諭)。

mobiConnectは、サポートのレスポンスの早さが魅力!

八木教諭はiPad導入当初から、安心・安全な環境を築くためにMDMが必要だと判断しました。情報活用能力が発達段階の生徒たちがiPadを使うことから、教師や保護者にとっても安心できる環境は大切だというのです。

そして、数あるMDMの中でmobiConnectを選んだ理由については、低価格であったことと、サポートのレスポンスの早さを評価いただきました。「iPad導入当時、他社製品と比較してみたのですが、mobiConnectが一番低価格でした。またサポートのレスポンスが早いのも魅力でした。キッティングでうまくいかなかったときも、すぐにレスポンスがもらえたり、質問をしても早く回答をいただいたりと助かっています」(八木教諭)。

岩田中学校・高等学校ではmobiConnectをどのように活用しているのでしょうか。これについて八木教諭は、「初年度は学年ごとにiPadを管理し、中学生に対しては少し厳しい機能制限をmobiConnectで設けていました」と語っています。生徒たちがiPadの適切な使い方を身につけるために、中1と中2に対してはmobiConnectで機能を制限し、中3になって徐々に使用できる範囲を広げていったというのです。また一方で、中学生から高校生まで、全学年を通してSNSや端末の初期化を禁止し、iPadは学習で使うツールであることの認識を徹底しました。

ところが、そうした状況が一変したのがコロナ禍の休校期間です。iPadにさまざまな制限が設けられていると、自宅での学習に影響するため、休校期間中は高校生も中学生もアプリリスト以外はすべて同じポリシーで運用したといいます。「学習の機会を確保するうえで、もしものときは生徒が初期化できるように制限を解除しました。また休校期間中は、mobiConnectを通して遠隔初期化やパスワードリセットを行ったほか、Teamsのアプリを配信したりと遠隔で操作できたのがとても助かりました」(八木教諭)

Microsoft 365 EducationでApple IDを紐付け、シングルサインオンの環境を実現

岩田中学校・高等学校のiPad管理で興味深いのは、教師と生徒全員に配布されたMicrosoft 365 Education のアカウントでApple IDを紐付け、シングルサインオンの環境を構築していることです。通常、生徒たちはApple IDでiPadにログインすることが多いですが、Microsoft 365 EducationのアカウントをApple School Managerと連携すれば、Microsoft 365 EducationのアカウントでiPadにログインできるといいます。つまり、生徒側から見れば、管理するIDは1つになります。

八木教諭は「Apple School Managerに生徒を登録する作業が負担になっていました。そこで、もともと教師と生徒全員に配布していたMicrosoft 365 EducationのIDを活かし、生徒たちのApple IDを管理しやすい環境にしました」と述べています。この仕組みは今後、多くの教育機関が取り入れるID管理方法のひとつでしょう。さまざまなサービスが提供するユーザーIDや、各データに紐づく生徒IDの管理をどうしていくか。Microsoft 365 Education や G SuiteなどのフェデレーションIDの利用は、教育現場でのニーズが高まりそうです。

授業支援システムとiPadを活用した授業風景

一方、フィルタリングについても、岩田中学校・高等学校はiPad導入2年目にそれまでのものからクラウド型セキュリティサービス「Cisco Umbrella」に切り替えました。同製品は、危険なサイトへのアクセスをDNSレイヤでブロックするのが特徴で、さまざまな端末や、プロトコルに対応したマルウェア対策、コンテンツフィルタリングなどを提供しています。

「Cisco Umbrellaの良い点は、iPadを初期化しても端末側の操作がないことです。mobiConnectを通してiPadにプロファイルを送れば、すぐにフィルタリングが適用されます。この仕様はコロナの休校時にとても助かりました。今までだったら生徒のiPadを初期化する際に、生徒側にも作業が発生していたのですが、今はmobiConncet上ですべて完了します」(八木教諭)。

コロナ禍の休校期間中も学びを継続。これから学校で学ぶべきことは何か

岩田中学校・高等学校ではどのようにiPadを活用しているのでしょうか。

普段の授業では、双方型の授業支援システムをメインにした学習に取り組んでいます。紙のプリントをペーパーレス化して、授業支援システム上で教材配信や宿題の提出を行ったり、クラス全員の意見を共有するなど、リアルタイムの双方向性を活かした授業を実施しています。

またコロナ禍の休校期間中も、授業支援システムを使って学習を継続することができました。健康観察や学習記録の報告、生徒が取り組んだ課題を担当教師がリアルタイムで採点するなど新しい学びへの挑戦が生まれています。またTeamsを活用した双方向のオンライン授業も実施。八木教諭は「オンライン授業では、不登校の生徒が入ってきて質問もできるようになるなど、新たな教育効果を感じることがありました。学校が再開しても、海外や県外在住の生徒が学校に来られなかったり、第2波、第3波の心配もあるので、学校以外の場所で学べる環境の整備は引き続き必要だと考えています」と語ってくれました。

休校期間中、授業支援システムを通してリアルタイムで生徒の解答に採点

今後の取り組みについては、「探究学習にも積極的に取り組んでいきたい」と八木教諭は話しています。「MDMもそうですが、管理すればするほど生徒たちは自分で考えなくなってしまい、与えられないとできない子になってしまいます。自由にできる部分を残すのは、生徒の主体性を伸ばす意味でも重要で、これは教育でも同じだと考えています。“これをやりなさい”という学びではなく、“これをやるためにはどうれすばいいか”を考える学びに変えていきたくて、そのひとつが探求学習だと思っています」(八木教諭)。

コロナによる休校措置に直面した学校現場は、これからさらに今までとは異なる学習環境や価値観が求められるでしょう。予測不可能な時代を生き抜く生徒を育てるために、学校で何を学ぶべきか。岩田中学校・高等学校では今後もICTを活用して学びの選択肢を広げ、生徒たちが時代に対応できる力の育成に取り組んでいきます。